今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

成長とは、考え方×情熱×能力#8

(写真:流星雲) 一番嬉しいこと 「じゃあ、お母様。ちょっと外に出てみませんか。」歌陽子(かよこ)は野田平の母親を散歩に誘おうとした。 頃は、秋の深まりゆく時季である。 窓辺からも、少しずつ色づき始めた木々の葉や、民家の軒先の鮮やかな橙色の柿…

成長とは、考え方×情熱×能力#7

(写真:夕萌え) 母の情、子の情 歌陽子(かよこ)のその場を和ませる笑顔に、野田平の母親も穏やかな笑みを返した。「あのお母様、私、ロボットの勉強をしているんですけど、今私が研究しているのは今あるものよりもっと優しい機械なんです。 人間の一番の…

成長とは、考え方×情熱×能力#6

(写真:黄金さす その3) 笑顔 「お母様ですか?」「ああ。」「ならば、起こしては悪いから向こうで待ちましょうよ。」「いいや、ここで待つ。」「なら、私、向こうに行っていますね。」「お前もここにいろ。」え?「なら、荷物を下ろさせてください。手が…

成長とは、考え方×情熱×能力#5

(写真:黄金さす その2) 母親 「こらあ、グズカヨ、グズメガネ、グズ課長、さっさとしねえか。」「はあ、はあ・・・。なんで、なんでこんなにいっぱい荷物を持ってくるんですか?」「しょうがねえだろ、お袋への土産と世話になっている職員さんへのお礼と…

成長とは、考え方×情熱×能力#4

(写真:黄金さす その1) 正しい答え 前田町が続けた。「さて、嬢ちゃん、肝心なのはあんたの頭の中身だ。一口に自立駆動型介護ロボットと言うが、何をさせるつもりなんでえ。」「それは、私なりに考えました。少し見ていただけますか?」「ああ、見せて貰…

成長とは、考え方×情熱×能力#3

(写真:風渡る空) 始動 「ロボットコンテスト?あの、よく工業高校でやっているアレですか?」テレビでの聞きかじりで歌陽子(かよこ)は前田町に聞き返した。「似たようなもんだが、あんなに大掛かりじゃねえ。うちの会社の中で、30歳以下の若手がエン…

成長とは、考え方×情熱×能力#2

(写真:コミュニティ) 思案 「そんな面倒なこと考えてねえで、正面からバンとぶつかったらいいじゃねえか。 あんたは、東大寺グループの印籠を持たされたんだろ。」「野田平くん、なかなかそう言う訳にはいかないんですよ。 例えば、東大寺グループの葵の…

成長とは、考え方×情熱×能力#1

(写真:ちぎれ雲 その2) ミッション 東大寺歌陽子(かよこ)は、20歳。 短大を出て、今の会社、三葉ロボテクに入社して半年あまりが過ぎた。 会社の制服に着替えて、普通にロビーですれ違えば、どこにでもいる新人女子社員である。身長は161センチ、…

自分の願い通りに人を成功させる

(写真:ちぎれ雲 その1) アフターユー アフター・ユー。 あなたの後からついて行く。 夫唱婦随の夫婦道じゃない。 敢えて自分以外の人に先を歩いて貰うこと。今まで自分が先頭を歩かせて貰ったから、今度は人に譲って先に行って貰う。 いつまでも、ロート…

事業とは大きなパーツで作るプラモデル

(写真:キャタピラー) 事業、事業とおそるるなかれ 「これからはビジネスを、事業として考えなくてはならない。」今はそう言う時代なんですね。 昔のサザエさんに出てきたように、会社から割り振られた仕事を粛々とこなして、時間が来たら一杯ひっかけて帰…

嫌いな訳は自分の都合、だから理由がいる

(写真:しじみちょう) 嫌いは誰の都合? 人間には、合う人、合わない人があり、どうしても好き嫌いができます。 皆んなが好きと言っても、どうも自分は苦手と言う人はありますし、皆んながちょっとと言う人も、自分とは妙にウマが合うことがあります。 そ…

着陸地点を意識した生き方

(写真:夕闇) 人生航路 人生を飛行機に喩えた人がいます。 私たちが人生を始めた時が、飛行機で空港を飛び立ったことに当たります。 私なら、50年前に空港を飛び立ちました。 そこから機首を上に向け、上空へと高度を上げていきます。旅客機ならば、シー…

現場力

(写真:夏雲の電車 その2) 経営と現場 経営と現場、どちらが大切か? すなわち、優秀な経営者は常に好成績を維持できるか? 経営方針がどっちを向いていても、現場さえしっかりしていれば、業績は安定するか? しかし、世の中を見ていると、どちらか片方…

克服すべきは恐怖心ではなく、依存心である#6

(写真:夏雲の電車 その1) 克服すべきもの 次の日の出社は、歌陽子(かよこ)にとって苦痛でならなかった。 ヘリを飛ばしたのは村方であったにしろ、社員には業務時間中にヘリコプターで乗り付け、屋上から飛び立ったお嬢様の身勝手な行動に見えただろう…

克服すべきは恐怖心ではなく、依存心である#5

(写真:サマーロード) 父からの試練 「だいたい、この嬢ちゃんとあんたの関係はどうなんだ?言葉遣いは下手でも、明らかにあんたが保護者って感じだ。」「私は若い頃、10年間東大寺代表の秘書を務めたことがあります。いつも行動を共にして、お屋敷にも…

克服すべきは恐怖心ではなく、依存心である#4

(写真:黄金の森) フライハイ 突然、窓の外からバラバラバラと轟音が響いてきた。 ビリビリビリ、立て付けの悪い開発部第5課の窓が震える。 歌陽子(かよこ)が窓から外を見ると、本館の上を大きなヘリコプターがホバリングをしていた。ヘリポートなんか…

克服すべきは恐怖心ではなく、依存心である#3

(写真:黒のベール) 歌陽子の高揚 「それで、結局その仕事受けてきたんですか?」「え、無理無理無理、無理ですう。だって、私一介の課長ですよ。そんな会社の事業に関わることを簡単に受けられません。それに、私の後ろには会社の重役の皆さんがズラーッ…

克服すべきは恐怖心ではなく、依存心である#2

(写真:天空の白馬) 知己の来訪者 その日、三葉ロボテク本社全体にピリッとした空気が走っているのを東大寺歌陽子(かよこ)は感じていた。 普段は接点のない会社の役員たちが、何人も玄関のエントランスをそわそわ動き回りながら社員たちに指示をしていた…

克服すべきは恐怖心ではなく、依存心である#1

(写真:石の上の上人) 歌陽子の世界 「おい、コーヒー係。」「・・・。」「聞こえねえのか?コーヒー係。」「・・・。」「くそお、一端に無視しやがる。これでどうだ。」野田平(のだいら)の手から小指大のボルトが飛んで、軽く弧を描いて歌陽子(かよこ…

ルールと心意気

(写真:メイエキ ムーン) 大切なルール 「すいません。よく分からなかったんで、以後よく気をつけます。」そう強面の警官に素直に謝りました。 これは若かりし頃、道路の右折レーンに侵入しそのまま直進したところ、いきなりピピピ!「そこの車止まりなさ…

反省もほどほどに

(写真:緑生、紅生) 反省は大切、されど 叱られたり、ダメ出しを受けたり、反発が上がったりすると、「自分は何をしているんだろうか」と落ち込み自信がなくなります。 動物なら叩かれたらキャンとかニャーとか鳴いて逃げ出すだけですが、人間は「なぜ叩か…

山や川を恨む人間はいない

(写真:ヤンマ その3) 電車の中で 「ああ、腹立つわ。」「どないしたん?」「あのな、うちの亭主、めちゃムカつくねん。昨日な、メチャメチャ忙しかったんや。 それで、頑張って片付けたら夕方な、えらい眠うなって、ちょっと炬燵のところでとろとろしと…

人の仕事を取らないこと

(写真:ヤンマ その2) 自分の方がうまくできるし 「ちょっと山田くん、いいかしら。」「はい、課長。」「あなたのチームの田中さんね。ちょっと元気がない気がするんだけど、思いつくことない?」「う〜ん、彼女には極力負担をかけないようにフォローして…

天井に穴を開ける仕事

(写真:ヤンマ その1) 低い天井 私たちは、意識せず自分たちに限界を作ります。 そう、まるで低い天井があって、それ以上上には行けないように思っています。 例えば、会社ならば売上は〇〇億が限界。それ以上はどうしても伸ばすことはできない。 なぜな…

顧客にも寿命がある

(写真:緋色の水彩) 顧客にも寿命がある 顧客にも寿命がある。「それは、相手も生身の人間だし。」いや、そう言う話ではない。 顧客の寿命が尽きるとは、今までと同じ商品、同じサービスに対して、顧客がお金を払う価値を感じなくなることである。 相手の…

ワントゥーワン

(写真:夜の街のシン・ゴジラ) O2O 「O2O」と言う言葉をよく耳にします。 マーケティングに関する言葉なので、初めて聞く人もいると思います。あ、それ。 「101」ね。 それは、ディズニー作品『101匹わんちゃん大行進』のリメイクです。「O2…

スイッチが入るまで時間がかかるタイプ

(写真:タワーズ遠景) なぜ、仕事が遅れるか 「遅い!いつまでかかってんの!」叱られるのも道理、期日はとっくに過ぎている。 しかし、そもそも仕事が遅いのではなく、仕事に仕掛かるのが遅いのだ。 期日直前に慌てて始めても、大抵時間が残っていない。…

人の言うことを聞きすぎて、身動きが取れぬ

(写真:つがい) ロバと親子 イソップの『ロバを担いだ親子』の話。息子「おっとう、もうパンを焼く小麦粉がないだよ。」親父「じゃあ、小麦粉を買ってくれば良いだろ。」息子「その小麦粉を買うお金がないんだって。」親父「馬鹿者、そうならそうと最初か…

どうぞ、スッパリやっておくんなせえ

(写真:青の富士 その2) 朝右衛門の失敗 松下村塾で久坂玄瑞ら倒幕の志士や、高杉晋作を指導した吉田松陰が斬首されたのは、まだ齢29の歳でした。 その時、斬首の役に当たったのが、山田朝右衛門という人物です。 山田朝右衛門は、よく時代劇や時代小説…

悔恨と羞恥の夜を経て、人はまた新生する(後編)

(写真:流れに苔むす) 悔恨と羞恥の夜 ジェフは家の庭を手入れするのが日課だった。 あの戦争から40年、軍隊を退役し、いまや恩給を受けながら悠々自適の生活を送っていた。 しかし、そんな恵まれた立場のジェフの心を時折曇らせる暗い記憶があった。あ…