新しい数学
とあるテレビ番組によれば、現代数学の原理原則は.「異なるものを、同じとみなすこと」だそうです。
例えば、3つのリンゴと、3回巻いたローブ、まるで共通点のない2つが、3という事象で一まとめにされます。
ということは、現代数学は徹底した抽象化で、類型化し、グループ分けし、没個性化する。そして、一絡げで管理把握しようとする。
例えば、30人クラスの英語の平均点が68点だったとします。そうすると、60点から70点は平均的な子供で、70点以上は英語が得意、60点以下は英語が苦手と類型されます。
でも、70点以上の子供にはそれなりの理由があり、60点以下の子どもにも如何ともし難い事情があるかも知れません。同じグループに分けようとしても、一人一人違いますり
今、提唱されようとしている数学は、同じものの中に違うものを見ようとする考え方、従来の数学と完全に逆行する思考方法です。
確かに私たち日常の認識は、男と女と同じカテゴリーに分類しながら、その男に一人一人違う個性を見つけようとします。その意味では、数学がとても人間的な認識を始めることになり、ひょっとしたら今の数字偏重の世の中がもっと血の通ったものに変わるきっかけとなるかも知れません。
人は個人であり、パーソナルであり、個性です。何人、いくら、何%では表記できるものではありません。改めて、そのことを肝に銘じたいと思いました。