読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

憧れの一員になりたい

(写真:パープル・クレーン その1)

スポーツカー乗る訳

私が若い頃に出会った人は、大のスポーツカー好きでした。
それが高じて高級外車(フェラーリ?)を買いました。
それも入社数年、手取りも20万そこそこの身分で、毎月20万のローンを組んでいたのです。
正直、周りは呆れていました。
実利から言えば、スポーツカーは遠乗りには向いていません。居住スペースも狭く、燃費も悪い。維持費だって普通車の何倍もかかります。
ただ、良い点は、その流麗なフォルムと、大衆車では出せないスピードでの走行。
でも、日本でそのスピードを生かせる道はありません。
「じゃあ、なんでスポーツカーなの?」と聞いたら、「スポーツカーで走っていると皆んな注目してくれるだろ。それが気持ち良くて堪らないんだよ。」だとか。
つまり、スポーツカーを乗り回すことで、違う自分になれると言うです。

憧れの自分になる

人間は持ち物によって、自分を特別な存在にすることができます。
普段はどうも冴えないやつと思っていても、颯爽と高級外車で現れたらどうでしょうか。その瞬間、彼に対する評価がガラリと変わりませんか。
本来日本人は、外見ばかり飾るのを美徳はとしていません。
中身もないのに、外見ばかりギラギラさせている人間は逆に軽蔑されます。
でも、反面モノによって中身が判断されるのも事実です。
例えば、業者さんと話していると、チラリと袖口から高級腕時計がのぞくことがあります。
そうすると、その人のスキル云々以前に、そんな時計を身につけられる社会的なステータスの高さを想像して、つい「凄い」と思ってしまいます。そして、その人の話の信憑性まで変わるのです。
以前「客相手の商売をする人は無理してでも良いものを身につけよ」と聞いたことがあります。
お客さんからは、身につけているもので高い評価を得ることができます。また、その外見に負けないような自分になれるように努力もします。
そのように、人間は、自分の持ち物で憧れの自分になることができます。
さて、真偽はさておき、一度は傾聴すべき話ではないでしょうか。

帰属意識を売る

また、人間は持ち物で帰属意識を手に入れることができます。
例えば、仕事で成功してベンツを買うことができたとします。
お金が入るまでは普通の一般人でした。そして、高級車に乗っている人を見ては、強く憧れはするものの、自分とは別世界の人に思っていたのです。
しかし、自分もベンツを手に入れた時、その憧れの存在に自分自身がなることができたと実感します。見上げる立場から、見上げられる立場になったのです。
もちろん、お金が入ったくらいで人間の本質は変わりません。
しかし、所有しているもので周りの評価は変わり、自分が見上げ憧れていた人たちへの帰属意識が生まれます。
そう考えれば、ベンツのメルセデス社は高級車だけでなく、ハイソサエティへの帰属意識も売っていると言えるでしょう。

憧れを売る会社

自分は実利主義者で、最低限機能を満たせば、あまり見た目にはこだわりません。
ですから、すぐチープなもので身の回りを固める癖があります。
それでも、自分が全く貧乏臭くならないのは、家内がコーディネイトしてくれるからで、内助の功には感謝しています。
しかし、たまに良いものを身につけ、それで周りの反応が変わると、なかなかモノも侮れないなと思います。
そのように、もし自分たちが売っているものを買ったお客さんが、自分に高いステータスを感じて貰えたらどんなに良いでしょう。
商品を買うことで、特別な自分になれたと思って貰えること、それは提供する側からはとてもワクワクする体験です。
私たちも、そんな特別感や憧れを売ることができる会社になれたら、どんなに素晴らしいことかと思います。