今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

本当の仲間

(写真:ジ・エンド・オブ・ザ・デイ その1)

■買うことができないもの

同僚がいろいろな事業の可能性について考えている。
しかし、どの事業も参入するにはとても高い壁があるとボヤく。
その壁とは、企業の持つノウハウのことである。
少し考えて、「とてもそこまでは自社では無理」と諦めさせなければ商売はできない。
「ひょっとしたら、うちならもっとうまくやれるかも」、そう思わせたら事業は成り立たない。
建物や設備はお金を出せば買える。
しかし、ノウハウは買えない。
それでも、ノウハウが欲しいから、時価総額に見合わない企業買収が起きるのだと分かる。

■共有できない財産

企業のノウハウとは何か。
それは、一つの事業を長く続けることによって、蓄積された経験値である。
知識ならば学ぶことができるし、共有することができる。しかし、経験値だけは、実地に現場に立っている人間には毛頭及ばない。
もちろん、人に落ちている経験値を組織や仕組に落とし込むのは、企業の使命である。
また、それを機械に移植しようという試みも進んでいる。
しかし、いくら会社のデータベースで共有しても、ここ一番ではその道のエキスパートが登場する。
つまるところ、人こそが大切であり、人の経験値こそが財産である。

■補完しあってこそ仲間

いくら小さい会社でも、それぞれ部署があり、やっていることは異なる。
つまり、それぞれ別の業務で、それぞれの経験値を日々深めている。
会社とは、それぞれの経験値の中で、仲間を助け、そしてまた仲間にも助けられて成立している集団なのだ。
そう言う意味では、誰に価値があって、誰に価値がないと言うものではない。皆それぞれに価値を持った人たちであり、またその自覚あればこそ、組織として力を発揮する。

■与え合う仲間

だから、会社は本来フラットな価値を持った人間の集団なのだ。
そして、その中で入社順に先輩、後輩があり、また指示系統としての組織や、役職がある。
人間は、どうしても集まるとヒエラルキーを作りたがる存在である。自分が上で、お前は下だとか。そして、その一つの根拠として、経験の長さとか、職位を持ち出したがる。
だが、自分の知る役職者はそんな意識にとらわれない。
自分ができること、できないことを自覚して、できることは積極的にサポートし、できないことは経験値の高いメンバーに依頼して責任を果たそうとしている。
ヒエラルキーの意識より、それぞれの価値が大切で、フラットな集団と言う意識が強い。そして、役職とは一つの役割だと心得ている。
この組織は、与えあう組織なのだ。
地獄の亡者は、長い箸しか与えられず持て余して食事ができず、ガリガリに痩せていた。対して、極楽の住人は同じ長い箸しか持たなかったが、その箸で向かいの人に料理をつまんで与えたので皆丸々と肥えていた。そんな寓話がある。
自分の持つ経験値は、自分だけでは持て余しても、仲間に使って貰うことで生きてくる。
与え合う仲間こそ本当の仲間であり、一人一人が自立した職業人なのだ。