今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

顧客にも寿命がある

(写真:緋色の水彩)

顧客にも寿命がある

顧客にも寿命がある。

「それは、相手も生身の人間だし。」

いや、そう言う話ではない。
顧客の寿命が尽きるとは、今までと同じ商品、同じサービスに対して、顧客がお金を払う価値を感じなくなることである。
相手の人や会社が存在していても、私たちのサービスにお金を払わなくなれば、それはすなわち顧客としての死を意味する。

消えた顧客たち

実際に、私たちは多くの業界で顧客の死を目の当たりにしてきた。
分かりやすい例では、写真のフィルム、及びその現像の需要である。それが、デジタルカメラの普及でほぼ消滅した。しかし、デジタルカメラの天下は、写真フィルムよりはるかに短かった。すなわち、スマートフォンのカメラの精度が飛躍的に向上した結果、デジタルカメラのかなりの需要を奪ったのだ。
また、電化製品や書籍の個人店に引導を渡したのは量販店だった。量販店は一時隆盛を極め、出店攻勢は止まるところを知らなかった。
しかし、そこにネット通販の台頭が待ったをかけた。大量仕入、大量販売で販売価格にメリットを出し、我々も量販店こそ一番安いと信じて疑わなかった。その持ちつ持たれつのビジネスモデルが、価格比較サイトの拡大で量販店の唯一絶対安値の神話を崩壊させた。
実際、商品の品定めは実店舗で、購入はネットで価格比較して、と言う購入スタイルが広がっている。

製品ライフサイクル

さらに我々の企業の提供する製品一つ一つに着目すれば、常に顧客の創出と喪失のサイクルを体験することになる。
余程の老舗で、その商品自体に圧倒的なブランドが存在しない限りは、私たちの製品やサービスは常に顧客の大量死のリスクを抱えている。
なぜなら、少々の質の差より、顧客はサービス自体の新しさを好むものだからである。
その証拠に、マイクロソフトの強引なサポートサイクルの戦略があるにしろ、私たちは常に新しいパソコンには最新のWindowsOS を選んでいる。いかに前のOS がサポート期限内で、使い勝手が良くても、半分は自ら好き好んで最新のWindowsを導入し、苦労しながら使いこなす道を選択する。
つまり、我々の製品が安定供給でき、質も維持できたとしても、それより新しいものが市場に出回れば、たちまち顧客の興味はそちらへ移る。
製品やサービスが市場に認知されるまで当然時間が必要である。しかし、一定の評価が定着すれば、そこから一気に広がるティッピンクポイントを迎える。そして、消費の安定期が始まるが、実はそれは衰退期の始まりでもある。
私たちはこの商品のライフサイクルを意識する必要があるのだ。

常時研究、常時開発

知り合いの厳しい経営者からこう聞いた。

「一カ月に新しい商品企画を一つも提案しない社員は首にしろ。」

その基準では、自分など何遍首になっても追いつかない。
しかし、世の中には「企画の千本ノック」と言う取り組みをしている企業があると聞く。
それは、誰もが知っている大手お菓子メーカーである。
商品企画部の社員は新人であっても、とにかく多くの商品企画をするように求められる。
その目標は1000本。
もちろん、そんな良い企画がバンバン出るはずはなく、ほぼお蔵入りである。
しかし、そのように常に関心を持ち、企画のために知恵を絞る習慣を持てば、問題意識や分析力、発想力が培われると言う。
商品のライフサイクルを意識し、顧客の寿命を考えたら、常時研究、常時開発。
そのために、まずは意識を持つことが必要。
最初は慣れないし、苦痛かも知れないが、やがてそれが習慣になり、楽しいと思えるところまで研鑽したい。