今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

ソフトはソフトに

(写真:馬場 その2)

ハードウェアとソフトウェア

業界だけでなく、すっかり日常に定着した言葉に、「ハード」と「ソフト」があります。これは、言わずと知れた「ハードウェア」「ソフトウェア」の略語です。
私たちも、パソコンが上手く動かない時に、お客さんから「ハードが悪いのかね、ソフトが悪いのかね」と質問を受けます。
対して「そうですねえ、昨日まで正常に動いていたものが急に動かなくなったとしたらハードウェアですね。それが、ある一定期間繰り返すようならソフトウェアを疑ってみなければなりません」と言ったやりとりを行います。
「ハード」とは「固い」ことであり、「ハードウェア」はコンピューターの端末などの機械を指します。対して「ソフト」は「柔らかい」「柔軟な」の意味で、そのハードウェアの中で動くソフトウェア(最近はアプリとも言いますが)を指して言います。

ハードなソフト

ハードウェアは機械なので見るからに固そうなイメージです。
あと、一度導入したら変更ができない、つまり柔軟性がないと言う意味もあります。
対して、ソフトウェアはハードウェアを動かす設定の集まりです。例えば、音量ツマミを回せば音の大小をコントロールできますが、ソフトウェアを分かりやすく言えば、そんなハードに対する設定値の塊です。そこからソフトウェアは柔軟性を意味するソフトの名前で呼ばれるのです。
しかし、昨今はハードウェアもすっかり値下がりし、調達が楽になりました。反対にソフトウェアと言えば、物凄く複雑になったにも関わらず、相も変わらず家内制手工業で製作されています。つまり、現代に残る数少ない手作業の工芸品の一つがソフトウェアなのです。
一つ一つ職人が手作業で作っているものは物凄く高いですよね。同じように手作業で作っているソフトウェアは、ハードウェアが値下がりした現今ではすっかり高止まり感があります。
そこから、ハードに比べておいそれと買い換えられないので、「ソフトウェアは、ハードウェア」などと揶揄されています。

次世代ソフトウェア

しかし、昨今やっと工業化、自動化の波はソフトウェアにも届きつつあります。
よく最近聞くのは「超高速開発」と言う言葉です。
手作業でガリガリ書いていたら時間もお金もかかるのがソフトウェアです。
ならば、いっそのこと「こんなのを作れ」とコンピューターに命令したら、出来の良いソフトが自動で出来上がらないでしょうか。
その発想が元でかなり前からいろいろな高速開発の仕組みが提供されるようになりました。
もちろんコンピューターに命令するのは、特殊な命令文です。しかし、ソフトウェアを専門の言語で記述することに比べたらはるかに簡単です。
そして、その命令文でコンピューターにビジネスルールを教えると、それに合ったソフトウェアを自動で生成してくれるのです。

ソフトはソフトに

これはITの専門家ではなく、現場で作業をしている人が自分の思うようなソフトウェアを作るために使う仕組みです。
何と言っても、現場の担当者が自分の業務には誰より精通しています。ソフトウェアを作る為には、それを専門家に伝えねばなりませんが、細かいニュアンスや使い勝手まで分かって貰うのはほとんど不可能です。
そのため、8、9割の出来で妥協するか、足らないところはEXCELで処理しているのが本当のところではないでしょうか。
それを思うままにソフトを作れたら、自分にとって世界で一番使いやすいソフトになるでしょう。
それにビジネスルールが変わっても、専門家や業者に頼まず自分で変更が可能ですから、まさに、音量のツマミを回すようにコンピューターを自由に設定できるイメージに近づきます。
ただ、この超高速開発ツールはまだ価格が高いのと、出来ることが限られ使いこなすのにコツが必要なので、一般企業の事務所に普及するには少し時間がかかりそうです。
しかし、このようにソフトウェアが誰でも好きに作れるようになれば、それこそ本当の意味で「ソフトはソフト」になります。
ただ、その頃にはデータ入力や分析はもはや人間の仕事ではないかも知れませんが。