読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

人を信じる 〜リーダーは甘え上手、甘えられ上手たれ〜

(写真:竹と光の小径)

■リーダーとプレイヤー

リーダーとプレイヤー。
現場で実際に手を動かす人がプレイヤー、そして、手は動かさなくても、プレイヤーに指示し、仕事が問題なく流れるようにコントロールするのがリーダー。
手を動かすプレイヤーにとって、自分は何もせずに指示だけを出している、しかもプレイヤーの仕事にこと細かく口を出してくるリーダーは苦手な存在です。
「そんなに言うなら自分でやってみたら良い」
口に出して言わないまでも、そんな気分になることもあるでしょう。
とくに現場経験が長く、やり手のプレイヤーは、自分の仕事のやり方がハッキリしています。いろいろ言われるとカチンときて、やり辛いなと感じるのでしょうね。
しかし、リーダーは手を動かさないのではなく、自分の手を、担当しているプレイヤー数×2に増やして大忙しで動かしているに等しいのです。なかなか2本の腕ですら満足に動かせないのに、それが何十本にも増えたらどうすれば良いのでしょうか。
だから、リーダーは身体を動かさなくても、心と口がとても忙しい仕事です。
ましてや、世の中には何百人のプレイヤーをまとめるリーダーがたくさんいます。そして、どのようにしてそれを実現できているか、不思議でなりません。

■リーダーは甘え上手、甘えられ上手たれ

リーダーの条件、それは自分が指示を出す時に、遠慮をしないことです。
例えば、10のことを依頼したいのに、遠慮して8のことしか言わない。すると、後の2はどうするか。
おそらく自分で泣きながらやるか、どうにもならなくなって、後出しで「実は」とお願いをするかのいずれかでしょう。
例え10のうちで2でも、自分でやっていてはたいへんです。もし、5人プレイヤーがいたら2×5で一人前の仕事が発生します。
そうしたら、それが忙しくて管理の仕事はそっちのけになり、チームは動かなくなります。そして、これは私の苦い経験です。
また、後出しで「やってくれ」と言おうものなら、プレイヤーが立てていた計画が崩れて、現場がギスギスします。
ならば、遠慮なく指示を伝えるために必要なものは何でしょうか。
高圧的に何でも押し付けたら良いのでしょうか。しかし、それでは現場のモチベーションが下がって生産性が低下します。
そこは相手も気持ち良く受け入れられるよう上手く指示を伝えたいものです。
だから、甘え上手の人が有利ですね。
上手く仕向けて、「しょうがないなあ、リーダーが言うんだから、やってやるよ」と思ってもらえたら有難い。プレイヤーにも押し付けられた感がなく、気持ちよく受けてもらえますし、リーダーも気負わなくて良い。
別にリーダーだから有能だとか、偉いとか思って貰う必要はないのです。
同じ人間同士、人に頼むのが得手な自分がリーダー役を買って出ているだけなんです。皆さんは実際に手を動かして、作業をするのに長けているからお願いするのですよ、と言う気持ちでしょうか。
そして、人に頼む以上は快く人の頼みを聞く度量も求められます。
そう、リーダーは甘え上手、甘えられ上手たれです。

■自分を信じない、人を信じる

これもよく投稿する内容ですが、スタジオジブリの鈴木敏夫社長に、「自分を信じない、人を信じる」という言葉があります。
さすが、稀代のプロデューサー、一緒に働く人を光らせる極意のようなものを感じます。
人間、それぞれ考え方も違えば、得手としていることも違います。誰かの常識は、他の人の非常識かも知れません。しかし、その非常識には、多くの人たちに届く力が秘められているかも知れないのです。それを、自分とは違うからと抑えたら、せっかくの力が削がれてしまいます。
鈴木敏夫社長が、全く自分に自信もなく、人任せで決断を避けている人なら、スタジオジブリの社長は務まりません。むしろ、自分の力を頼むところは人一倍あるでしょう。
しかし、自分を頼む力が強いからこそ、敢えて自分を抑えます。そして、人を自由に羽ばたかせる。そうして、一人一人の力を存分に引き出して、他の製作会社では決して真似のできない質の高い作品作りができるのです。
ここからリーダーは、自分の決断を信じる力と、人に任せる強さの両方を兼ね備えていなくてはならないと知らされます。

■気負わず、責任から逃げず

リーダーが自分の決断を信じることは、同時に自分の責任から決して逃げないことです。
また、人に任せるためには、自分の気負いを捨てなくてはなりません。
気負わず、かと言って責任から逃げず、一見相反するこの二つのマインドを一緒に持った人がリーダーです。
たいへんな立場だと思います。
気負わないから、人に任せる部分が明確です。例え自分の方が上手くやれると分かっていても、敢えて人に任せ切ってしまう。それで、ひょっとして精度が落ちるかも知れません。しかし、それを上手くマネージメントして、きちんと結果を保証していくのがリーダーの責務です。
リーダーは人に任せるのに長けていなくてはなりませんし、切り分けて人に任せる時は、遠慮や、自分がした方が良いと言う迷いは禁物です。そして、任せ切ってプレイヤーに負担がかかっても、気持ちよくやって貰うために甘え上手のスキルが生きるのです。
また、プレイヤーに思い切り頑張って貰うには、しんどくなったら何時でもフォローして貰えると言う安心感が必要です。だから、良い意味でリーダーにプレイヤーは甘えやすくなければなりませんし、リーダーも甘えさせる名人なのです。