今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

振れ幅

(写真:那覇の海 その7)

■アラファトという人

PLO(パレスチナ解放戦線)のアラファト議長、子供の頃は誰か分からなかったのですが、ラジオやテレビで耳慣れた名前でした。
ことの起こりは、もともとパレスチナの自治領だった場所を、アメリカを中心とした第二次大戦の戦勝国が分割して、イスラエルを建国したためです。それに反発したアラブ諸国とイスラエルの間で第一次中東戦争が勃発し、イスラエルがパレスチナの8割を領有するに至りました。
その時、大量のパレスチナ難民が発生し、それ以来、PLOはパレスチナ領土の回復を求めてイスラエルにゲリラ戦を仕掛け、交戦状態を続けてきました。その中心人物がアラファトだったのです。
しかし、1993年、アラファトがイスラエルとの間で歴史的な和平協定を締結し、パレスチナ暫定自治政府を樹立するに至りました。
そして、その功績で彼は、1994年のノーベル平和賞を受賞しました。

■サプライズに弱い世間

この時、かのたけし氏がチクリと言いました。
「いままで、ゲリラとか散々やって人を殺しておきながら、ちょっと和平協定とかを結ぶとノーベル平和賞をもらえる。
これじゃあ、不良が電車で席を譲ったりすると、もの凄くいいヤツに見えるのと変わらないじゃないか。」
確かに。
良い人が普通に良いことをするより、日頃の素行が悪い人がたまに良いことをすると大きく評価されるものです。
例えば、もと不良の力士が大関に昇進しましたが、それに世間中が反応。もと不良から大関という、前身とのギャップがサプライズでした。
そう、世間はサプライズに弱いのです。
それで、彼のもとに取材やテレビ出演の依頼が殺到して、おかげで翌場所は稽古不足で振るわなかったのだとか。

■サプライズは、振れ幅

世間、いや私たちはサプライズに反応するようにできているようです。
サプライズとは、振れ幅です。
振れ幅、それは私たちが頭の中で作り上げている常識と、実態との間にものすごくギャップがある時に、私たちの心を動かすものです。
前段の例ならば、血生臭いゲリラの闘志アラファトと、イスラエルとの和平を実現した平和活動家の振れ幅に世界中が驚きました。
また、力士の例ならば、元不良で勉強もせず、好き勝手して10代を過ごした彼は、どうせその後もロクなものにならないだろうと周りが見ていました。しかし、相撲部屋に入ると同時に精進に精進を重ねて、横綱に次ぐ大関の位まで昇進したのです。
前身の不良と、世間的に尊敬される大関の振れ幅があまりに大きかったので皆んな驚いたわけです。

■ありえへんに挑戦する

つまり、人の心を動かしたければ、この振れ幅をいかに演出するかでしょうね。
・・・
彼氏が不良数人に絡まれているシチュエーションで、そばには気の弱そうな彼女が一人。彼氏はすっかり足がすくんで抵抗できずに、「すみません、すみません」と繰り返してばかりいる。彼女も「もう、やめて!」とオロオロするだけ。見ている人は怖くて誰も助けに入ろうとしません。
やがて、彼氏は小突かれながら、引きずられて行きます。
そして、不良の一人が彼女にも手を伸ばそうとした刹那・・・
不良が勝手にもんどりを打って倒れました。
たまげる他の不良たちの間合いに入った彼女は、次々と彼らを投げ飛ばします。
そう、彼女は合気の達人だったのです。
「まだ、やる?」
鋭いひと睨みで不良たちは退散し、彼女は「大丈夫?」と声をかけて、彼氏を抱き起こしました。
一番たまげたのは彼氏でしょう。
・・・
よくあるドラマのシチュエーションですが、何度見てもスカッとします。
それは彼女が気の弱そうな普通の女の子にしか見えなかったからです。それが、実は武術の達人だったので、その振れ幅が爽快感を生みました。
これは、私たちの商品提供でも利用できそうですね。
なんだ、よくある話か・・・そんなお客さんの期待を良い意味で裏切ってみせる。
そうすると、期待していて期待通り・・・より、期待が低くて期待以上の方がインパクトを生みます。
そんな時、お客さんは口にするでしょう。
「ありえへん」
そう、そんな「ありえへん」の提供に挑戦したいと思います。