今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

電車の入り口

(写真:ジオラマ・SL)

■壁

新しい仕事に取り組む時、まずはどこから取り掛かるかが問題です。
少しでも経験があれば、段取りのつけようもあると言うものです。
しかし、どうなっているのか、どうなっていくのか、サッパリ分からない。
ちょっと踏み込んだら、なんか怖いことや、シンドイことが待っていそうで、ついつい入り口付近で足踏みをしている。
そうすると、「こら、とっとと進めんか!」とカミナリが落ちる。
「やっぱり、行かなきゃダメなのか。」
そう観念して、やっとやっとで手をつける。
まさか、「ほったらかしにしていたら、沙汰止みになる」と期待していた訳でもあるまいに。
結局、壁の前でグズグズしていた分だけ時間を消費してしまった。
そして、失ってしまった時間は、後で自分を苦しめるのです。

■踏み込んだ世界

昔、会社の一番売れ筋商品のバージョンアップの担当に当たったことがあります。
売れ筋と言うことは、新製品でも失敗は許されません。
しかも、会社の体制が変わったばかりで、今まで第一線で現場を引っ張ってきた人たちは一歩退いた形になり、あまり頼ることはできませんでした。
まずは、大きなところのコンセプトから固めたいと、自分なりに考えたり、打ち合わせを重ねましたが、一線を退いた人たちでは当然責任を持てないので、あまり具体的な指示はしてくれません。
と言って、そこを外しては誰も頼る相手もなく、今一つ踏み込めないまま時間ばかりが経っていきました。
そして、開発スタートまで猶予がいよいよなくなった時、意を決して製品に必要なパーツの一覧を書き出しました。
それは、誰の考えでもなく、自分の責任で行なったことです。
そうして、全体が見えた時、初めて腹が座りました。
ここから先は、全部自分が背負っていかなければならない。良くも悪くも、全部自分持ちなのだ、と。
つまり、一歩踏み込んで、初めて世界が少し開けたのです。

■電車の入り口

混雑している電車で、よく経験することがあります。
到着した電車には、人がビッシリ乗り込んでいて、果たして自分が入る余地はあるのだろうか。
しかし、次の電車は20分後で、それを待っていたら間に合わなくなります。
それで、意を決して乗り込もうとします。
そして、入り口に固まった人をなんとかかき分け、中に一歩入ってみると、中は案外空いているものです。
きっとみんな、自分が降りる時に都合が良いように、入り口付近に固まっていたのでしょう。
同じように、入り口は難しそうに見えても、一度入り込んでしまえば、なんとかなることはあります。
例えば、若手経営者の方と話をした時も、「自分が優秀だからとか、あるいは、もう勝てる見込みがあったから始めたわけじゃない。たまたま、縁があってそういう立場になっただけ。まさか、自分が会社経営をするとは思わなかったが、いざ始まってみると、あとは無我夢中でここまで来れた」と言われます。
簡単な道ではないと思います。
だからこそ、みんな入り口でウロウロと逡巡するのです。しかし、いざ踏み込んでしまったら、後は出来る出来ないでない。新しく開けた世界が自分の生きる世界となります。
泳ぐのを止めたら、そこで溺れ死ぬしかありません。そこで、必死に泳ぎだすのです。
そして、それが日常となる。
だから、厳しい道でも進んでいけるのでしょうね。

■うろうろせずに一歩踏み込む

何とか進みたい道があります。あるいは、なりたい自分がいます。
しかし、ほとんどの人は願いを持ちながら、夢へ近づくことなく、時間ばかりを過ごしています。
要は、入り口から中に一歩進めないのです。
まるで、一歩踏み込む前に、満員の車内に恐れをなして、一本電車を見送るようです。
しかし、次の電車も同じように満員だから、やはり乗ることはできない。
果たして、次々と見送っている内に、時間ばかり経ってしまい、夢を叶えるのにタイムアップとなる。
それがほとんどの人の生き方ではないでしょうか。
しかし、その中、一歩踏み込んだ人は、新しい世界を開き、また新しい人生を歩み出すのです。
そう言えば、「成功のイメージを強く描ける人ほど、多くの成功に恵まれる」と聞いたことがあります。
確かに、成功のイメージを強く描ける人は、恐れず最初の一歩を踏み出せるでしょう。
そして、新たな可能性を見出して、本当の成功を手にします。
また、世の中に数多く立ちはだかる壁も、一歩踏み込めば、案外易く破れることを感覚として知っています。もし、その壁が想定以上に厚かったとしても、破れたイメージが揺るがないので、挑戦へのモチベーションは変わらないのでしょう。
思えば、ただこの一歩の踏み込みが出来ずに、不本意な人生を送ってきたのではないでしょうか。
まだ、遅くない。
ただ一歩、勇気を出して進んで人生を変えたいと思います。