今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

結果が保証されない厳しさ

(写真:生命大進化展 その7)

■敗兵、勝兵

「敗兵は先ず戦いて後に勝ちを求む、勝兵は先ず勝ちて後に戦いを求む」
孫子の言葉だったと記憶しています。
一言でいえば、強い兵隊は、最初から負ける戦はしないということです。
まず戦う前に、勝てるかどうか十分検討して、勝てる見込みが出来てから戦を始める。もし、勝てる見込みがなければ、なんとしても戦を避ける。
今、話題の「真田丸」で、真田昌幸はたいへんな権謀術策に長けた人物として描かれています。どんな戦でも、確実に勝ちを拾えるように、ありとあらゆる手段を講じました。そして、汚かろうが、浅ましかろうが、利用できるものは何でも利用しました。
劇中では息子の信繁が、その昌幸のことを、「私には父上が恐ろしい」とまで言っています。
「勝つか負けるか、やってみなければ分からない。いざとなれば、城を枕に全員討ち死にじゃ。」
昌幸には、そんな戦の始め方は有り得なかったのでしょう。
しかし、そんな真田昌幸でも、徳川、北条を敵に回し、頼みの上杉にすら加勢を頼めずに窮地に陥ったことがありました。
なんとか、手を回して戦いを避けようとするも、それも叶わず、いよいよ 一族の存亡をかけて一戦交えねばならない事態となります。

■男には

「負けると分かっていても、敢えて戦わねばならない」
男にはそんな時があると言います。
強大な徳川、北条連合軍との戦いが避けられなくなり、まさに昌幸は窮地に追い込まれました。戦国の世では、負ければそのまま滅亡を意味します。昌幸が、そこまで勝ちにこだわるのも、まさに真田一族の命運がかかっていたからです。
ドラマでは、豊臣秀吉の政治判断により、すんでのところで徳川家康の総進撃は中止されました。しかし、真田一族は、すでに徳川を迎え撃つ決死の覚悟を固めていたのです。
今は、戦国の世ではありませんが、ビジネスの世界では戦の如く競合同士が潰し合いをしています。その中私たちも、「必ず勝てる見込みを立ててから戦いを開始する」ように言われます。
それは、ターゲットだったり、ニーズだったり、マーケットの需要数だったり、あるいは、競合に対する優位性だったりします。
しかし、やはり真田昌幸のように、勝てない戦でも敢えてしなくてはならない場面もあります。

■できることだけをしない

確実に勝てる戦とは何でしょうか。
それは、過去に実績があって、確実に競合よりも勝っていると分かった上での戦いです。
つまり、「できることだけ」していれば、負けたり、失敗をすることはありません。
しかし、「できることだけ」をしていたら、時代の変化とともに領土は削られ、いずれ枯渇しなければなりません。
ですから、敢えて実績のないことに挑みます。
そして、やったことがないことは、そこで何が起きるか、全く分かりません。
また、失敗して、厳しく叱責を受けるリスクも高いのです。
いわば負けると分かっている戦いであり、結果が保証されない厳しい戦です。
しかし、敢えて挑まねばならない戦でもあるのです。

■テレビドラマの1話目

以前、上司からこう言われたことがあります。
「社員の中には、かつて進退を問われるほどのひどい失敗をした人がいる。しかし、そんな人は例外なく、今大きな責任を担って事業を引っ張っている。」
つまり、挑戦するから失敗もする。しかし、挑戦したから、今大きく飛躍できた、と言うことでしょう。
負け戦でも、敢えて戦う。もちろん、周到に勝ちを拾えるよう準備が必要なのは、孫子の兵法の通りです。
しかし、たとえ手詰まりであっても、避けられない戦は敢えて戦う。
ましてや、現代は負けても命までは取られません。再起する機会はまた巡ってきます。
まるで、ドラマの第1話終了の状態です。
ドラマでは、山あり谷あり、紆余曲折を経て、最後大団円に落ち着きます。
また、いきなり、全て上手くいくドラマはありません。
負けが込んでも、今はまだドラマの途中。
挑戦して、ドラマを動かさなくては、ハッピーエンドまでたどり着けません。
だから、勝てずに叱責を受けると分かっていても、ない勇気を振り絞って、戦う気持を大切にしたいと思います。