今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

その人が行動して出た結果なのに、どうして僕らはセミナーに詰めかける?

(写真:生命大進化展 その2)

■セミナー流行り、ビジネス本流行り

今、会社でやっていること以上に、世界を広げたい、新しい知識を得たい。
そして、人の成功事例を学んで、今行き詰まっている状態から抜け出したい。
意識の高い人なら、誰しもそんな思いにかられます。
日頃読んでいるビジネス系雑誌は、いち早く世の中の変化を伝え、「今変わらないと未来はありませんよ」とあおります。そして、チャンスをつかんで、大きく飛躍した人を引き合いに出しては、「あなたもこの様になれる。今こそチャンスです」と、更に気持ちを掻き立てます。
そうしてわたし達は、大量にセミナー会場に送り込まれ、またこぞって書棚のビジネス書を手に取ります。
とかく変化が早く、また情報も早い現代だからこそ、セミナー流行り、ビジネス書流行りの素地は出来上っているようです。

■インスタント・ノウハウ

別に、セミナーやビジネス書に罪があるわけではありません。問題は、それを受け取る私たちの意識にあります。
私たちは、セミナーやビジネス書に「何か」を求めて詰めかけます。
それは、今の現状を変えてくれる「何か」です。
しかも、その「何か」とは、わかりやすくて、簡単で、しかも即効性がなくてはなりません。
効果があるのは分かったけれど、それを実行するのにとてもハードルが高くては、挑戦する前に気持ちがくじけてしまいます。
聞いても実行されなければ、受講したことによる効果は期待できませんし、また効果がなければ、セミナーは受講損、聞き損となるでしょう。
セミナー講師は、口コミが命。ビジネス書は、レビューの星の数が命。
だから、中身もさることながら、即効性がある内容に絞って、まずは分かりやすさ、実行のしやすさを売りにします。
そして、一つでも「是非やってみよう」と思わせ、効果を上げれば、「あのセミナーは凄い」と言う評価につながります。
つまるところ、その様な風潮を生み出しているのは、インスタントで簡単に手に入るノウハウばかりを鵜の目鷹の目で探している私たち自身なのです。

■セミナー講師の本音

有料セミナーならぬ、有志で開催する勉強会に講師を招いた時、先生の本音が飛び出します。
「絶対にうまく行く方法はありません。方法ではなく、私たちがどう取り組むかです。
そして、苦しくても、厳しくても、そこを諦めずに取り組めるかです。それでも、なかなか人より頭ひとつ抜けるのはたいへんなのです。
そして、既に皆さんも、それをご自身の本業で経験されているでしょう。」
新分野に取り組む時も、あるいは海外に展開する時も、そこに可能性をかけて挑戦をします。
しかし、可能性があるのと、それですぐに結果を出せるのとは、まったくの別のことです。
海外一つ例にとっても、国内が頭打ちだから、より広いフィールドを求めていくのですが、市場は広くても、ビジネス展開のし易さでは、はるかに国内に及びません。
そもそも、言葉の壁、商習慣の違い、文化の違いが立ちはだかります。そして、価格も日本の採算基準では、とうてい向こうの予算感に合いません。
だから、すぐに結果を求めると、期待を大きく裏切られて早々に尻尾を巻くことになります。
要は、そこから踏ん張るか、どうかです。
これをJカーブと言います。
慣れないビジネスは、最初から上手くいかないので、持ち出しばかりになります。
Jの左端のように、低空飛行どころか、どんどん採算が悪くなり、「いつ撤退しようか」と、そんなことばかり考え始めます。
しかし、ここが難しいところで、「ここまで頑張ったのだから、止めたら勿体無い」と踏ん張るか、「いや傷の浅いうちに撤退しよう」と考えるか、その見極めができたら、どこの会社も倒産しません。
そして、継続したから必ず成功すると言い切れないのも事実です。残念ながら、いかに優れたコンサルタントや、セミナー講師でも、そこを保証するのは無理でしょう。
要は進むも、退くも、事業者の決断次第。
そして、進んだ結果、Jの右端にたどり着いた人だけが、大きな飛躍を手にします。
もちろん、それは全員ではありません。

■一人一人の体験

そうして、不屈の努力で稀な成功を手にする人を、世の中では成功者とか、ビジョナリーと呼びます。
そして、その過程で実行して、効果のあったノウハウの塊をコンテンツとして売っているのがセミナーであり、ビジネス書なのです。
そこで語られているのは、大抵が後付けの成功法則であり、その人だけに当てはまる体験であることがしばしばです。
だから、そのまま真似ても違和感があるのが当然、上手くいかずに首をかしげるのが道理です。
ただ、そのことを分かった上で、挑戦への契機とすれば良いとも思います。
まったく足場もなければ登ることは叶わないので、まずは、とにかく言われる通りに真似てみる。
当然、合うところ、合わないところがありますが、そこは自分なりの工夫と努力で、なんとか身の丈に合うように調整を行う。
つまるところ、自分なりのアウトプットに勝る学びはありません。そして、安易にセミナーに答えだけを求めず、面倒がらず自ら実践するマインドを養いたいと思います。