今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

ピッチの目的

(写真:鉄塔・ブルースカイ)

参考:ダニエル・ピンク 『人を動かす、新たな三原則』より

■ピッチは共同作業

ピッチについて発言してきた。しかし、ここに来て「ピッチ」を非常に浅読みしていたことに気がつく。
まず「ピッチ」は、投球を意味する。
「投球」をビジネスで言い換えれば、相手に対する提案や依頼を投げかけることである。

投球をする人、すなわちピッチャーの仕事は一人だけでは完結しない。受け止めるキャッチャーとの共同作業である。
またキャッチャーの仕事は、受けるだけでなく、投球もコントロールする。
ここで言う、ピッチャーとは、我々提案者、キャッチャーとは提案先、すなわちお客さんである。

すぐれたピッチは、お客さんとの対話を生み出す。お客さんとの共同作業となる。
ツイッターピッチや、質問型ピッチの目的は、まさに投げかけであり、巻き込みであり、対話を生み出すことである。

■ハリウッド、ピッチの現場では

ダニエル・ピンク氏は著書で、ハリウッドでピッチが行われる現場を紹介している。
そのピッチは、映画の企画を持ち込む人間と、映画会社のスーツ族の間で行われる。

企画マンは、まず自分の映画のコンセプトを、分かりやすく、短かく、そしてインパクトをもって「ピッチ」せねばならない。
「スターウォーズのような壮大さと、プリティウーマンのようなちょっと切ない大人のラブストーリーを合わせたような作品で、絶対当たりますよ。」

クリエイターでも、俳優でもないスーツ族は、しかし、投げかけられた短いピッチでその価値を見抜く。
ありきたりでないか、陳腐でないか。
企画に力はあるか。誇大でないか、気負いはないか。
そして、その段階で合格をしないと、後の何十分のプレゼンは意味のない作業となる。

何故か。
ピッチは、ピッチャーとキャッチャーの共同作業であるからだ。
キャッチャーが受け止めることのできない方向に暴投してしまったら、ピッチは完結できない。
しかるべき方向に投げた球をキャッチャーが受け止める。
そして、第2投目以降。
今度は、キャッチャーが球種やコースを提案する。
「ここに投げてこい」と。
まさに、両者の共同作業なのである。

■ピッチの目的、対話を生み出す、参加者として相手を巻き込む

ハリウッドでは、企画者の投げた球に、映画製作会社のスーツ族が反応する。
この球は、自分たちが受けるに値する球なのか、と。

しかし、映画の企画として成立するには、第1投だけでは完結しない。
そこからは、企画マンとスーツ族の共同作業となるのだ。
企画マンの投げた球に、スーツ族からの提案がある。
「こうしたら面白いんじゃないか。」
「これも組み合わせてみようよ。」
投げたピッチがどんどん膨らみ、命が吹き込まれる。
そんなキッカケを生むのがピッチの目的である。

ピッチの目的とは、対話を生み出し、参加者として相手を巻き込むことである。
しかし、残念ながら、まだ自分とってこれは遠い壁である。
いくらプレゼンをしても、「つまらん」の一言で終わったり、あるいは、回っても回っても門前払いをされる。
しかし、相手の無理解や、お客さんの冷たさを嘆く前にするべきことがある。
つまり、相手を巻き込めるところまで、自分のピッチを磨いているだろうか。
そもそも大暴投しておきながら、キャッチャーの努力不足を責めるのは、ピッチャーの仕事ができていないのだ。
故に、本当のピッチができるまで、自分を磨くのだ。