今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

熱狂というハードル

(写真:昼下りの散歩道 その1)

《体裁で満足していないか》

試しに、事業計画を書いてみます。

まず、事業の目的から。

・対象は、どのような顧客なのか。
・それが、どのように顧客の役に立つのか。
・なぜ、自分たちが、それをするのか。

次に、顧客がそれを求めている根拠。

・市場に今あるサービスと、その内容。
・それが、顧客のニーズを満たしていない部分。
・そのニーズを満たせば、顧客になる数の概数。

機能の詳細。

・どれくらいの規模で。
・それは、いつまでに実装するのか。
・今回は、そのうちどこまでを対応するのか。
・残りの機能の実装スケジュールは。
・この実現には、どのような社内リソースが必要か。
・この実現には、どのような社外リソースが必要か。
・構築のための原価はどれくらいかかるのか。
・メンテナンスのためのランニングはどれくらいかかるのか。

販売計画。

・初年度、どれくらい見込めるか。
・次年度以降、どれくらい見込めるか。
・それを実現するために、販促計画は。
・その販促を実現するための体制は。
・その販促を実現するためのコストは。

・・・等々。

さあ、できた。

でも、体裁は整ったけど、大事なこと忘れてない?

えっ?何?

結局は、顧客が熱狂するかが、大事でしょ。
いくら、理屈は通っても、顧客が興味を示さなかったら意味ないからね。

・・・ごもっとも。

《熱狂こそハードル》

体裁の前にまず考えておかなくてはならないのは、「熱狂というハードル」を超えているか、どうか。

熱狂とは、どういうことか?

それは、使ったお客さんが好きになって、手放せなくなること。
そして、仲間内に「これいいんだあ」と口コミで広めてくれること。

そんなものに仕上がってこそ、熱狂と言うハードルを超えたといえます。

自分の思いついたアイディアは、ついつい甘やかしたくなるものです。「それほどでもないんじゃない」と、ネガティブな思いが頭をもたげても、それには耳を塞いで、一生懸命人の意見を集めます。
そこから、前向きな意見だけをこし取って、自分の気持ちを強くしようとする。また、それを上手く行く根拠として提出しようとする。

でも、果たして「熱狂というハードル」は超えているか?
そして、それをごまかさすに、アイディアを鍛え上げてこそ、本物になるのではないでしょうか。

《熱狂を生むには》

では、熱狂を生むにはどうしたら良いのでしょうか。

まず、私たちが今「熱狂」しているものを見てみましょう。

例えば、世界を変えたと言われるiPhone。
これって、考えて見れば、ボタンとカメラがついただけの四角い箱ですよね。
でも、電話であり、住所録であり、地図であり、ラジオであり、音楽プレイヤーであり、新聞であり、万歩計であり、ゲーム機であり、漫画であり、小説であり、カメラであり、ビデオであり・・・機能を数え上げたらキリがありません。

これは、ラジオのアプリを落とせばラジオに、音楽プレイヤーのアプリを落とせば音楽プレイヤーに、オンラインゲームのアプリを落とせば、オンラインゲームになるからです。
全く新しい概念でしたが、一度それを受け入れてしまうと、私たちはその機能に熱狂しました。
今では、電車の中でスマホを見ていない人を探すほうがたいへんなくらいです。

確かに、iPhoneは、スティーブ・ジョブスという天才が生涯をかけて生み出した稀有な熱狂だったかも知れません。
しかし、私たちでも、一度手に馴染んだら手放せなくなるものを作ることはできます。

まずは、自分自身が熱狂しているか。
そこまでの思いを込めているか。
使う顧客のことを想像しているか。

大切なアイディアだからこそ、甘やかさずに、「熱狂というハードル」を超えられるまで鍛えぬきたいと思います。