今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

愚直さ故の突破力

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(写真:シャーロック・ホームズ

ランプの灯りが照らしていた夜を明るくしたのは、白熱電球の発明でした。

発明したのはかのエジソン、いいえ、本当の発明者はジョセフ・スワンというイギリスの化学者でした。
1848年ごろから、今の白熱電球の原型を研究し始め、それから実に30年をかけて、40時間発光し続けることができる白熱電球の特許をイギリスで取得しています。

ただ40時間という耐久時間の短さと、製造コストがかかり過ぎるという点で、一般家庭での使用は難しいものでした。
それに対して、エジソン白熱電球の一般家庭での普及を目指して、耐久時間が長く、安価な電球の開発に取り組みました。
電球の発光部分をフィラメントと言いますが、このフィラメントをいかに長く発光させ続けるかが鍵でした。
そこで、エジソンはフィラメントに木綿糸を使用した電球を発明します。しかし、発光時間は45時間程で、まだまだ実用化には遠かったのです。

その後、エジソンの試行錯誤は続き、最後、日本の竹をフィラメントに使用して連続2000時間を達成するまでに、試した素材は一説には1万種類に及ぶと言います。
さすがに、これには研究員も音をあげ、「もう9999回も失敗したのに、これ以上いつまで続けるのですか」と抗議しました。それに対してエジソンは、「9999回失敗したのではない。9999回上手くいかない方法を見つけ出したのだから、間違いなく成功に近づいているのだよ」と励ましています。

かくして、竹をフィラメントに使って2000時間の発光を達成したことにより、世界の夜は明るくなりました。そして、最初の発明者ではないエジソンでしたが、白熱電球を世に広めた最大の功績者と言われています。
しかし、一つのフィラメントの評価に何百から何千時間もかかり、しかもそれを一万パターンも試すのです。コンピューターシュミレーシュンのない時代、研究員の数は1人や2人ではなかったでしょう。それを延々と続けたのですから、周りからは随分と変わった会社に見えたでしょう。

投資が実を結ばないと、その間のコストが回収できなくなるため、いつまでに結果を出すかをシビアに管理するのは開発会社の常識です。
それを、半ばコスト度外視で愚直に研究を続けるのですから、やはり経営者としてのエジソンの強い思いがなければできることではありません。
エジソンは、周りの研究者を見て、「続けても成果が出ないから」と簡単に諦め過ぎると嘆いています。
確かに、簡単に成果がでることならば、もう誰かがやっているので、そこで真の成功はありえないでしょう。厳しい道を敢えてゆくから、達成した時には、そこに大きなリターンがあります。ただ、そこを行くのは、出口のないトンネルを延々と不安を抱えて歩くのに等しく、それでも弛まず歩き続けなくてはなりません。
まさに愚直な道です。
私は経営者ではないので、自分一人の思いでこの道を進むことはできませんが、真の成功に至る長い道を歩かせて貰えるようにモチベーションを上げ、力も付けたいと思います。