今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

真のアイドル

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(写真:駅前四選)

『アイドル』と聞くと何を連想しますか?

美少女、美少年、親衛隊、プロダクションなどですかね。
あるいは、最近なら、ご当地アイドルとか、オヤジアイドル、ママさんアイドルのような企画物もすっかり定着しました。

私たちが、『アイドル』と聞くと、西城秀樹野口五郎郷ひろみの御三家や、山口百恵桜田淳子森昌子なんかを思いだします。
年がバレますね。
だって、西城秀樹も、もうすぐ60歳。『ヒデキ!カンレキー!』ですから。

私が小学生だった70年代は、若い子の売り方としては、『アイドル』が一般的だったと思います。
それが、私が中学に上がった80年代には『ニューミュージック』という言葉が使われ始めて、従来のアイドルと一線を画したミュージシャンという人たちがクローズアップされてきました。

男性ユニットでも、ツイストは、女性ファンの圧倒的支持を受けながらもアイドルとは一線を引いていました。
女性なら、八神純子渡辺真知子のような、アイドルではない実力派シンガーソングライターが台頭して来ました。

従来のアイドル文化から少し距離を置いて、洋楽に傾倒しつつあった私たちは、喜んでそのニューミュージック台頭の流れに飛びつきました。
他にも、松山千春サザンオールスターズゴダイゴなんかが活躍して、本当にゴールデンエイジだったと思います。

では、『アイドル』と『ミュージシャン』『アーチスト』の違いは何でしょうか。
私の定義では、『アイドル』は自分自身の偶像を売るもの、『ミュージシャン』は自分の技術を売るものと言えます。
ですから、『アイドル』は多少歌がまずくても、演技が今一つでも、キャラが支持されたらOKです。逆に、男性問題やクスリなど、偶像を破壊する行為は命取りです。
対して『ミュージシャン』は、上手い下手が全てですから、それを満たせは、多少のヤンチャはOKです。
RCサクセションの忌野清志郎は、ヤンチャな発言で随分世間を騒がせましたが、むしろそれがコアのファンを熱狂させました。

このように考察してくると、『真のアイドル』とは、どんな人を言うのでしょうか。
私の中では、山口百恵が『まさに』の『アイドル』です。
デビューは、まだ14歳くらいで、『あなたが望むなら
私何をされてもいいわ
いけない娘だと噂されてもいい』
と、わりと際どい歌を歌っていたのは、あどけない15歳のころです。
『イミテーションゴールド』や、『プレイバック Part2』のような、アラサー歌手が歌っても良いような曲を、まだ20歳前の娘さんが堂々と歌いこなした貫禄には驚きです。
実際、私は山口百恵を20歳を幾つも過ぎていると思っていました。
しかし、引退当時に、まだ21歳と聞いて驚いた覚えがあります。

まさに、10代で国民的アイドルに上り詰め、紅白歌合戦のトリまでつとめながら、21歳の娘盛りに婚約と同時に引退をして、その後、完全に芸能界から姿を消しました。
つまり、彼女は伝説にはなったのです。
究極のアイドルは、究極の偶像だとすれば、老いて晩節を汚すことなく、最高の姿のまま私たちの記憶に焼きついた山口百恵こそ、『真のアイドル』です。