今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

ABC

(写真:大府〜金山)

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クールジャパンの牽引役、それは日本のアニメーション。
海外で日本のアニメが放映されていたり、フランスで大規模なアニメのコスプレ大会があったりしたと聞くと、日本のアニメはますます快進撃を続けていると思えます。
しかし、この間のNHKの報道では、アニメの海外輸出は2005年をピークに、半分以下に落ち込んでいるそうです。

原因は、相手国の文化の違いを理解していないからです。
日本のアニメーターは割と制約のない自由でクリエイティブな環境にいると言います。
その中で、アニメの作り手は当然大人な訳で、自分たちのメッセージをどんどん入れていったり、多少残酷と思っても、いやかなり残酷でも表現のためなら挑戦します。
かの『エヴァンゲリオン』も一世を風靡しましたが、それは大人目線のことで、もし子供が見たらトラウマになります。話題の『進撃の巨人』なんかもそうですね。
アニメは深夜枠があるので、子供に見られる心配がないからと、表現を気にせずどんどん作り込めます。
しかし経営から言えば、深夜枠は収益が厳しいので、海外にも輸出したいところです。しかし、そこに文化の違いが立ちはだかります。

例えば、アメリカでは、アニメはあくまで子供が見るものです。
もし、アメリカのバイヤーが『エヴァンゲリオン』を見せられて、自国の子供たちの為に買うかと言えば、まずないでしょう。
最近の日本のアニメの質は上がっいると思いますが、比例して子供向けアニメが減っています。最近では、『ドラえもん』『妖怪ウォッチ』が子供向けの代表格です。子供向けアニメが少ない中、子供たちが「自分たちのアニメだ」と一斉に『妖怪ウォッチ』を支持するのも分かる気がします。
質は高くても、海外の子供に見せられる作品がないため、輸出に苦戦するのは仕方ないと思います。

一方、シンガポールのこと。
これからのシンガポールの子供は、ABCのどれも身につけないといけないと言われています。

ABCとは、

Art - 感情的にグッと来るモノとは何かを理解しないとならない。
Building - ゼロからものをつくる、こと。
Communication - 美しく、良いモノを開発し、そのメッセージを人々に伝えて売る。

日本のモノづくりは、アニメーションのみならず、作るのは上手くても売るのが下手だと言われます。
かつての日本製品のアドバンテージは、良い品質、安い価格でした。
それはあくまでも、それまで主流だった欧米の製品に対しての話です。
それが、アジア地域を中心に安い価格の製品が提供され、日本市場ですらそちらに流れています。
あとは、こだわりの品質だけが命ですが、そもそも「安ければ良い、品質には思い入れはないし、不具合さえなければ良いよ」という海外市場にはハマりません。

ABCで言えば、AのArt、BのBuildingは評価されていても、CのCommunicationが足らないと言うことでしょうか。
確かに、隣の韓国は常に超大国の中国と地続きで接し、生き残りのためのCommunication力を磨いて来ました。対して、日本は島国で他国の干渉を受けて来なかった分、異文化への理解が乏しいのかも知れません。

自分もメーカーに所属しながら、作ることばかりや機能ばかりに目が行って、メッセージを伝える部分を磨いて来ませんでした。
そして、今更ながら、それが大きな壁となっています。
そのABCを子どもの頃からセットで身に付けさせようとしているシンガポールの取り組みは、さすがとしか言えません。