現代人の業
(写真:ブルーオーシャン その7)
豚が1万5千頭
殺処分されるそうである。
おそらく、そのほとんどが
今回疑われる病原体の保菌をしていない
思われる。
しかし、地域の養豚業全体を疫病から
護るためには仕方ない措置だと言う。
もし、これが人間だったらどうだろう。
一人でも発症したら、
地域を封鎖され、
そこに住む人間は皆殺しにあう。
未開の時代に人間に行われていたことが、
今も家畜で行われる。
だが、それは豚肉を安心して買い求め
日々満腹している社会全体の
等しく抱える業だと言ったら
言い過ぎだろうか。
現代は、
殺戮の現場から離れて暮らしながら、
大量殺戮の上に生活の基盤を置く、
もっとも
業が深い時代とも言える。