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今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

事業とは大きなパーツで作るプラモデル

(写真:キャタピラー)

事業、事業とおそるるなかれ

「これからはビジネスを、事業として考えなくてはならない。」

今はそう言う時代なんですね。
昔のサザエさんに出てきたように、会社から割り振られた仕事を粛々とこなして、時間が来たら一杯ひっかけて帰る、もはやそんなノンビリした時代ではありません。
大まかにはコアにしている事業があって、それを食い扶持にして会社は存続します。
しかし、事業の賞味期限がどんどん短くなっている現今、コアのビジネスだけでは先行きが保証されないのです。
例えば、オンラインゲームの会社が、B2Bのビジネスを手がけようとしています。
オンラインゲームは、当たれば大きいのですが、それまでの投資が尋常ではなく、例え一時的に多くのユーザーを確保できても、ある時急に引き潮の如く誰もいなくなります。
そんなジリジリとする「焼けたトタン屋根の上の猫」状態から脱却したいと、ユーザーが安定しているB2Bビジネスに参入しようと言うのもよく分かります。
そして答えの見えづらい中、経営者だけでなく、社員一人一人が事業創出への関与を求められています。
しかし、「事業」と聞くと雲の上の話に思えるのも事実です。

プラモデルなら誰でも作った

「事業」と聞くと、かなり大仰に思えて、思考停止に陥りそうです。
しかし、パーツを集めて組み上げる本質は変わりません。
例えば、私たち世代はプラモデル作りが子供時代の大きな楽しみでした。
ダンボールのケースに鮮やかにプリントされた戦闘機や戦車のリアルなイラスト。
その箱を開けて顔を見せる、プラスチックの枠にまとめられたパーツや、ビニールの小袋に納められた様々な部品。まさに、子供には光明さす瞬間だったでしょう。
枠からパーツを切り離して強いシンナーの匂いのする接着剤を塗ると、幸せな気分に満たされたものです。
今思えば、プラモデル作りはなかなか高尚な趣味で、枠からの切り離し一つ取っても、神経を使わなければ大切なパーツが破損してしまいます。
そして、きれいにバリ取りをして、多過ぎずまた少な過ぎないように接着剤を塗り、設計図通り組み立てて行きます。さらに、慣れた人はきれいに色ぬりをして、完成品のリアル感を演出したりします。
そんな高度な作業をほとんどの子供がこなしていました。そして、大人になった今は「事業」と言う大きなプラモデルを作っていると考えたらどうでしょうか。

パーツの大きさの違いだけ

「事業」と言う大きなプラモデルには、いろいろなパーツがあります。
一般に言われるのは、「ヒト」「モノ」「カネ」、それに「情報」。
もっと詳細化すれば、資金、技術、人員、施設、体制、特許や免許、そして製品、市場の要素となります。それらを組み合わせて、利潤を生むための最適な構造を作ります。

「いや、それは経営者や、幹部社員のすることだろ?我々一般社員は、会社が決めた事業の中で役割を貰って、粛々と仕事をこなせばいいんだろ?」

確かに「事業」と聞けば、我々はそんな気持ちになります。
しかし、顧客の要求が多様化した今、何が求められているかを知るには、現場の我々のセンサーが大切です。だから、経営者が「事業」を考えるにも、我々が積極的に関わる必要があるのです。
そして、時に我々にも「事業を考えてみよ」と振られます。

「え?自分がですか?」

「そうだよ。できるだろ?」

「ちょっと、そんな大それたことは。」

「違うよ。スケールが違うだけで本質は変わらないんだ。」

大胆に繊細に

「事業」は、大きなパーツでプラモデルを組み立てると考えれば良いのかも知れません。
しかし、そこには結果責任が問われます。
お金を使えば、それはもう戻りません。
「事業」は、「投資→回収」「投資→回収」の繰り返しと言われます。
「投資」をして「回収」をできれば、それは成功した事業です。しかし「投資」に対する「回収」が出来なければ、それは赤字事業で、せっかくの資金を垂れ流すことになります。
そんな責任は負えないので、「事業」のように責任が発生する場面からは敢えて距離を置きたいと思いますが、実のところ「投資」を決断をして、責任を負うのは経営者です。
だから、我々は最終責任のないところで、思い切り大きなパーツのプラモデル作りを楽しめば良いのかも知れません。
経営者に対する提案は大胆に。
間違えていたらダメ出しされるだけですし、もし通っても通した責任は経営者が負ってくれます。
本来怖いものはありません。
ですから、どのような形にせよ、「事業」への参画を求められることは有難いことです。
ただ、「事業」を進めるに当たり必要なのは、大胆な発想と同時に繊細なオペレーションです。
それがないと中々先に進ませて貰えないので、ダメ出しを受けながら一生懸命練習を積み重ねています。