今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

スイスチーズ方式

(写真:菊とつつじ)

スイスチーズ方式

「スイスチーズ方式」。
なんか美味しそうですね。
実はこれ、私たちの事故を防ぐ取り組み方なのです。
今では、スライスとか、粉とか、いろんなチーズが身近になりましたが、「トムとジェリー」のような初期のアメリカアニメに親しんだ私たちには、チーズは穴空きが定番でした。
それをまたネズミのジェリーが美味しそうに食べるんですよね。
そのジェリーが大好きな穴の空いたチーズが、スイスチーズです。
スイスチーズを薄くスライスすると、それこそ穴だらけ、向こう側がよく見えます。
では、2枚重ねたらどうでしょう。半分くらい穴がふさがりましたね。3枚重ねたらどうでしょう。もう、ほとんどふさがりました。
このように、何枚も重ねることによって、穴を塞ごうとするのを「スイスチーズ方式」と言います。

3つの要因

このチーズの穴とは何でしょう。
これは私たちの事故のリスクを言います。
事故と言えば、まず思いつくのは交通事故、あるいは現場の作業事故。
人間関係の事故なんかもありますね。
事故には三つの要因があると言われます。
例えば、交通事故。
右折しようとする車を見間違えて、右から追い抜かそうとして接触事故をする。
いやはや、これは免許取り立ての頃の自分の恥ずかしい体験です。
要因は?
一つは、免許取り立てで未熟なドライバーだったこと。
二つは、夜で視界が悪かったこと。
三つは、早く帰り着きたくて乱暴な運転をしていたこと。
確かに、三つ要因が重なっています。
穴だらけのスイスチーズですね。
あるいは、作業事故。
作業場で、後退してくるフォークリフトに気づかずに接触して怪我をする。
よく聞きます。
一つは、フォークリフトの運転者の後方確認不足。
二つは、フォークリフトの進路に進入して作業していたこと。
三つは、後退時にリフトのスピードが出過ぎていたこと。
やはり、三つです。

事故を防ぐには

つまり、事故を防ぐには三つの要因が揃わないように努めれば良いことになります。
自動車事故の例なら、
一、不慣れなドライバーと自覚して安全運転に努める。
二、不慣れなうちは夜の運転を控える。
三、はやる気持ちを抑え、努めてスピードを落とす。
これで三つの要因が取り払われ、事故の確率はかなり低くなりました。
また、一つだけ要因を潰しても事故のリスクは下がるでしょう。
作業事故ならどうでしょう。
一、後方カメラをつけて、フォークリフトの死角をなくする。
二、フォークリフトと作業員の作業範囲を明確に区分けする。
三、構内では常時低速走行に心掛ける。
これは、ちょうど穴の空いたチーズを積み重ねるのに似ています。
重ねるほど事故リスクは低減されるいくのがイメージできます。

要因をなくすよう努める

中でも心のブレーキが一番効果が高いと思います。
つまり、自分が自覚して気をつけるのならば、いつでもどこでも有効な事故防止ができるのです。
まだ塞がっていないスイスチーズの穴があれば、それが事故のリスクになります。ですから、きちんと積み重ねたつもりのチーズに穴がないか自己チェックをしてみるのです。
では、人間関係の事故を例に取ります。
久しぶりに会った女性に声をかける。
「あなた、旧姓のままですね。旦那さんは同姓?それとも夫婦別姓?」
「まあ、私まだ独身よ!」
あちゃあ、これはマズイ。
これも、
一、一定年齢の女性は結婚しているはずと言う思い込み。
二、そんなプライベートな質問はセクハラになると自覚がない。
三、女性に対する馴れ馴れしい態度。
スイスチーズに穴が空いています。
そうなる前に自己チェックです。
最近の自分の言動は知人に馴れ馴れしくはないだろうか?あるいは、勝手な思い込みをしているのに、無自覚ではないだろうか?
それが自分で振り返りできれば、かなりの事故は防げます。
このようにいつもスイスチーズをイメージして、穴が空いていないかを確認したいものです。