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今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

たくさん失敗するから、たくさん進める

(写真:white in 錦)

失敗しないことは大切

かの東京大学の英文試験は減点方式だそうです。
つまり、気の利いた言い回しや単語のバリエーションは得点の対象にならず、間違った文法があるかないかの一点が採点の対象となります。
そのため、東大を目指す受験生は、あまり凝った文章を書かないよう、平易な単語や言い回しのみで英作文をするように指導されます。そして、中学英語のような文章になっても、文法や単語の間違いがなければ、それで満点です。
そう言えば、トリノオリンピック金メダリストの荒川静香も、減点されないスケートで頂点に輝いています。
トリノに入った荒川静香氏は、公式練習で3連続3回転や、3回転アクセルや4回転トウループのような難易度の高い技を披露しました。すると、これが他の競技者のたいへんなプレッシャーになったのです。
なんとか荒川静香に勝ちたいライバル達は、実際の競技では次々と難関と言われる技に挑戦しました。そして、何度か失敗してミスポイントを重ねて行きました。
それに対して、荒川静香が本番で見せたのは、減点されないスケートでした。
すなわち、難易度の高い技は一切封じ、確実なスケートで堂々と滑り切ったのです。
そして、減点をされなかった荒川静香氏は金メダリストとなりました。

失敗して覚える

よく、営業マンの指導本でも、気の利いたセールストークより、間違ったことさえ言わなければ販売できると書かれています。
まずは失敗しないこと、それが大切なのは全てに共通するようです。
言わば、定石です。
手堅く攻めて、決して無理はしない。華々しさはないものの、必ず最低限の勝ちを拾うために磨かれてきた方法です。
これは、よく研究された分野には、必ずある話でしょう。
しかし、今まで経験のない新しい分野では、定石を守ろうにも、そんなルールは分かりません。何が正しくて何が間違っているか、一つずつやって確かめることになります。
やり方が上手くいって成果がでれば正解。手痛い失敗をすれば間違い。
痛い目にあって、身体に傷を刻んで答え合わせをするしかないのです。

失敗するためには、よく動け

よく周りは、「この情報社会、まずは定石を調べてから取り組めよ」とアドバイスをくれます。確かに、自分は未経験でも、必ずどこかに経験してノウハウを公開している人はいますからね。
しかし、料理のレシピ本でも、その通り作れば美味しく出来る訳ではありません。
どうしても、言葉にかからない感覚的な部分はあって、実際に作りながら考えることになります。
ですから、レシピ本通りの材料、分量、調理時間を守っても出来不出来に差が出ます。
でも、何度か作るうちに自分なりに感覚がついて、自分好みのテーストに仕上げられるようになります。
つまり、自ら体験して、実際失敗してみるのが最高のレクチャーです。
何が悪かったのだろう、どうすれば良いのだろう。今度はどうしようか。
人間は一度見た痛い目には、二度と会いたくいものです。だから、必死に考えます。
そして、手痛い目に合うほど早くその道のエキスパートになれます。
だから、既存の分野では成否が問題にされるのに対して、新しいことに取り組む時は活動量が問題にされます。
よく失敗し、よく学ぶためには、よく動かなければならないからです。

たくさん失敗するから、たくさん進める

とは言え、世の中には定石によく通じていて、それで一定の成果を上げる人がいます。
言わば、スマートなエリートタイプです。できれば、そうなりたいと願いますし、そうでない自分を残念に思います。
ただ、世の中には役割があって、高速移動して旅客や配送を担うバス、トラックのような人も、泥にまみれて道を切り開くブルドーザーのような人も必要です。
そもそも、バス、トラックが早く走れるのは、高速道路が整備されているからで、そのためには山を崩し、道をならす作業をしなければなりません。
言ってみれば、定石を巧みに使いこなす人と、定石を生み出す人が要るのです。
確かに見た目は、定石と言う高速道路を走る方が見栄えも良く貢献感も高いのですが、それも時間と手間をかけて泥にまみれる人があればこそです。そして、どちらの仕事も大切なので、上下をつけられるものではありません。
ブルドーザーは、器用でもなくスマートでもなく、泥、すなわち失敗と叱責にまみれます。しかし、それで落ち込まなくても良いのです。
失敗するのが、ブルドーザーの役目。
だから、たくさん泥にまみれる、つまり、たくさん失敗するから、たくさん進めると励まして自分の役目を全うすれば良いのです。