今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

どうせ人生リセットできる

(写真:特撮っぽい街)

命まで取られる訳じゃなし

「シガラミ」
私たち人間には、面倒臭いシガラミがたくさんあります。
地位や名誉、財産、立場、そして家族、望んで求めたものばかりなのに、シガラミと言う要らないお荷物がついてきます。
地位や立場を手に入れると、重い責任が発生します。財産を手に入れると、管理の手間や、固定資産税や相続税が漏れなくプレゼントされます。
家族には相互扶助の義務、名誉には衆人環視の煩わしさが付いて回ります。
好きで手に入れたものでも、そのシガラミのために苦しい思いをするのは人間の性なのでしょうか。
中でも、仕事は苦しいものだと言われます。
その仕事では、日々責任や義務、人間関係などの煩わしさが発生します。
仕事も自分が望んで手に入れたものですが、お金を貰っている責任がある分、そのシガラミは他のこと以上に厳しいものです。
かくして、いつの間にか追い詰められて、ニッチもサッチも行かなくなります。そんな時、折れそうな心を励ます一言があります。
「どうせ、命まで取られるわけじゃない。」

本当のリスクと、思い込んでいるリスク

企業戦士とか、ビジネス戦争と言われても実際に命のやりとりをする訳ではありません。またどんな厳しい上司でも命まで寄越せとは言いません。
精神的に追い詰められるのは、とても厳しいことですが、命自体のリスクではありません。
それに比べ、事故や災害、病気は実際に自分の命に危害が及ぶので、リスクとしてはより深刻です。
言わば、本当の人生のリスクです。
しかし、事故死するんじゃないか、災害に巻き込まれるんじゃないか、病気になるんじゃないかと始終心配している人は聞いたことがありません。
むしろ、そんな災難より、身の回りのシガラミに心身をすり減らしているのが私たちです。
それに私たちの心は、今さらどうしようもない過去の事象と、起きるか起きないか分からない未来の不安で一杯に満たされています。
これらで、私たちは日々苦しんでいますが、つまるところ私たちの煩わしいシガラミ中で、思い込んでいるリスクかも知れません。
そこを見極められたら、人生きっと楽になります。

どうせ人生リセットできる

「どうせ、人生リセットできる。」
そう言うと、自殺を助長しているように受けとられそうです。しかし、人生リセットするには、何も死ななくて良いのです。
イソップ童話に「波を数える男」と言う話があります。
波打ち際で一人の男のがうなだれていました。
そこに通りかかったキツネが男に尋ねました。
「いったい、何をそんなにしょげているのですか?」
すると男は、「実はずっと打ち寄せる波の数を数えていたんだが、途中で数が分からなくなってしまったんだ」と打ち明けます。
それを聞いたキツネは、「別に波が無くなる訳じゃなし。いつでも寄せては返しているから、また一から数えれば良いじゃありませんか。」と励ましました。
ずっと求めて積み上げたものが、一緒についてきたシガラミでニッチもサッチも行かなくなって、苦しみ悩んでいる人がいます。いっそ投げ出せば楽になれるのに、積み上げたものを失うのは耐えらません。
しかし、全て失ってしまっても、また同じように明日は来ます。さながら、波をまた一から数え始めるように、もう一度積み上げ始めたら良いのです。
人生、いつでも、どこからでもリセットできる。今積み上げているものにしがみついて苦しむより、いざとなったらリセットできると気楽に考えれば、人生の景色は変わります。

月にも満ち欠け有り

月にも満ち欠けがあるように、人生にも起伏があります。
しかし私たちは、良い時はずっと良いように思い、悪い時はずっと悪いように思う。
でも、月は満ちればやがて欠け、欠ければやがて満ちます。
良い時、悪い時は順々に巡るのです。
どうしようもない過去の失敗、そして悔しかったこと、腹の立つこと。でも、それはもう過去で、今の自分とは遠い出来事です。本当はもう自分を苦しめようがないのに、何故か私たちは、過去を引きずり苦しみます。
反面、まだ来ていない未来に不安を覚え、心が塞いで辛くなる。でも、不安の8割は実現しないと言われます。だから実に、80パーセントも、無駄なことに精神力を使っていることになります。
そんな時、「どうせ人生リセットできる」とか、「月にも満ち欠けがある」と少し気持ちを逃がすだけで、もっと肩の力が抜けて一番大切なことに集中できるのではないでしょうか。