今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

ニーズが強くて未充足

(写真:桜町宵の口 その8)

ニーズが強くて未充足

私たちが、何か商品を企画して販売しようと思った時、その商品が顧客に受け入れて貰えるかどうか、それは非常に切実な問題です。
とかく商品を企画する側は、売れて欲しい、いや売れるはずだと言う思いが強すぎて、主観的な目が眩んでしまうものです。
ですから、客観的なスケールをもって、自分たちの企画が消費者に広く受け入れられるか否かを検証する必要があります。
そのスケールが、この「ニーズが強くて未充足」です。
「ニーズが強くて未充足」を理解するために、これを「ニーズ」「強い」「未充足」と分解してみます。
すると、そこから4つのグループが見えてきます。
すなわち、
1.「ニーズが弱くて充足されている」
2.「ニーズが弱くて未充足」
3.「ニーズが強くて充足されている」
4.「ニーズが強くて未充足」
の4つのグループです。

いまひとつの企画案

順に見ていきます。
まず、1.「ニーズが弱くて充足されている」。
充足されているとは、ありきたりと言うことです。ありきたりだし、また大して必要も感じていないものです。これは、企画としてはかなり出来が悪いですね。そして、こんなものを売ろうとしても、誰も見向きもしません。
次に、2.「ニーズが弱くて未充足」。
確かに、今までなかった珍しいものだけど、要るかと言われれば、「ちょっとないな」と言われるものです。
変わり者の発明家が考えるようなキテレツな発明がこれに当たります。
3.「ニーズが強くて充足されている」。
要るかと言われれば確かに必要。
でも、世の中似たようなものはたくさんあるよね、と言うものです。
しかも、私たちが思いつくものは、おそらくこの類いが一番多いでしょう。
また、マーケティングをすれば、おそらく誰もが要ると答えるでしょうが、売れるかどうかは別です。何故なら、すでに代替手段はいくらでもあるのですから。
さて、ここまで3つのグループを見てきましたが、これらの商品企画ではいまひとつです。

ドラえもんに学べ

では、最後の4.「ニーズが強くて未充足」。
それは、今までなかった、そして、あればとにかく欲しいものです。これまでないものなので、世の中に出せば皆んな飛びついて買うでしょう。
つまり、私たちは、この「ニーズが強くて未充足」のスケールに当てはまるような商品企画をしなければならないのです。
しかし難しいのは、「未充足」なので、代替手段も含めて今まで世の中にないものです。
それは誰かに聞いて分かるものでもなければ、真似て出来上がるものでもありません。
世の中に現れて初めて「あ、そうか、それなら欲しい」と思える潜在的なニーズです。
そして、そこまでなんとか辿り着かなければなりません。
それはまるで、ドラエもんの秘密道具のようなものです。ドラエもんに出てくる道具は、科学的に実現できるか否かは一切考慮されていませんが、原作者がこんなものがあったら絶対便利だし、絶対に画期的と思えるものを、長き連載期間に渡って自由な発想でひねり出し続けたものです。
その代表的な道具といえば、タケコプターやどこでもドアですが、確かに代わりになるものは存在しませんし、またあれば絶対に欲しくなります。

とにかく欲しいに辿り着く

ドラエもんの発想は、「ニーズが強くて未充足」の良いお手本かも知れません。
発想の翼を自由に広げて、とにかく欲しくなるような「ニーズが強くて未充足」に辿り着いています。
もちろん、いくら発想が自由だからと言って、実現性がなくては意味がないのが現実の厳しいところです。
それでも何かを企画する時に、この商品はニーズが強いか、その理由は何か、何故そう言えるのか、を考えます。
そして、それは画期的なものなのか、他のもので代替できてしまわないかをチェックします。その代替は、同じ機能を持った他の商品とは限りません。例えば、昔ながらの手作業でもさほど不便を感じないようなら、その手作業がもっとも手強い充足手段となります。
なかなか企画とは難しいものですし、また誰もが簡単にできれば世の中成功企業だらけになります。それでも、早い段階で私たちの商品企画をチェックするツールとして、「ニーズが強くて未充足」は良い基準となります。