今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

社内で駆け引きをしない

(写真:桜町宵の口 その1)

社内の駆け引きとは

目指しているところは同じなのに、どうしても立場立場で守ろうとするものが変わります。
まず、外に向いては、営業部門はお客さんに気持ちが寄っているので、なんとかその望むところを叶えようとします。
それで社内で実績があろうが、なかろうが、とりあえず引き受けてしまいます。
対して、開発部門は、なんとしても納品後の不具合は避けたいので、固くまとめようとします。
そうすると、
「そんな枯れた技術だけで競争力が出るもんか。」
「無茶な約束をして、何かあったら責任をもてるのか。」
と応酬が交わされます。
それに、売り上げを上げたい営業と、なんとしても原価を抑えたい開発で、内向きの都合でも折り合いがつきません。
それでも、お互い単独では成立しないため、後はどう相手をコントロールするかに知恵を絞ります。
ここから、社内での駆け引きが始まるのです。

駆け引きの無駄

営業は、どうやって開発に目新しい技術で、しかも短納期、低価格で作らせるかが課題です。
それで、出された原価に対して、一つ一つ突っ込みを入れたり、あるいは技術者然とした口の軽そうな開発者を抱き込んで言質を取ろうとします。
それに対し、開発も書面を徹底したり、窓口を一本化したり、あるいは技術情報が営業に漏れないように箝口令を敷いたりします。
何故なら、一生懸命研究開発をして、効率的な開発を実現したのに、それを理由に安く提供しろと迫られたらかないません。
おそらくそうやって、どこの会社でも、外から見えない水面下の戦いが激しく行われていることでしょう。
しかし、第三者的な視点から言えば、そんな無駄なことに使う力があるなら、もっと顧客サービスとか、社業の発展とかするべきことがあるんじゃないかと思えてきます。

エネルギーを向けるべきところ

これは、ひょっとしたら、私たち国民が日本の政治家に抱いている気持ちと同じかも知れません。
党派、会派、派閥と、ひっついたり離れたり、いわゆる料亭での会談や、不透明なお金をやりとりして暗闘にパワーを使っている暇があれば、もっと国民生活を向上する施策を打って欲しいと思います。
また、日本と言う狭いお山の大将で満足しているより、もっと国際政治で発言力を増して欲しいと思います。
いや、その国際政治にしても、お互い核ミサイルの槍ぶすまで威嚇したり、あるいは小国に傀儡政権を作って自国でその資源を独占したり、また公海で勝手に領有権を主張して他国を排除したりしていないで、人類としてもっと喫緊の課題があるはずです。
その最たるものが、もう後戻りできない地球温暖化と、それにより引き起こされる環境の大変動です。そこから起きる災害や疫病、飢饉はもはや現実の問題となっています。
また、林立する原子力発電所の安全な管理や、やがて枯渇する資源に代わる代替エネルギーの開発等、全人類が総力を挙げて取り組んでも間に合うか分からない課題をたくさん抱えています。
にも関わらず、一方で環境保護をうたいながら、他国を威嚇するために海に原油を流したり、経済発展のために二酸化炭素を大量排出したり、自分たちの都合で真逆のことばかりをしていないでしょうか。
それを世界中の市民から見れば、全く世界の為政者たちは無駄なエネルギーを費やしているとしか思えません。
しかし、それも会社と言う狭い範囲で日々繰り返している駆け引きの拡大版と思えば、政治家のことばかりにはしていられません。

目的の共有

そんな暗闘や駆け引きに明け暮れる世界が団結できるとしたら、どんな場合でしょう。
それは多少SFめいていますが、隕石群が地球に落下するとか、火星人が大挙襲来するとか、いわゆる全人類に対する脅威が現実になった時です。
もちろん最初は、兵器の温存をしたいので、他国に防衛戦の先陣を切らせようとお互い牽制するでしょう。
しかし、個別に当たっていては全滅すると分かれば、全ての国が否が応でも全兵力を割いて当たらざるを得ません。
分かりやすく言えば、団結を生む最大の要因は共通の驚異の認識です。
もっとも、今はかなり人類共通の危機が現実化していると思われます。誰か強力なリーダー現れて、世界中に危機感を呼び起こす必要がありますね。
同じように、社内で駆け引きに明け暮れる社員たちがエネルギーを一点に向けるには、共通の目的が必要です。
それはいずれ自分たちの収益が枯渇すると言う危機感であったり、あるいは、あの会社のようなビジネスを展開したいと言う共通のビジョンです。
自分たちが到底かなわない競合他社の強み、仕組みを研究し、自分たちに足りないものは何か、逆にこちらが勝てるものは何かを調べます。そして、足らないところをどう埋めて、勝っているところをどう伸ばすかを全社力を合わせて検討をします。
そうして、エネルギーを一点には向けた時、今までとは全く違う力が出せるのではないでしょうか。