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今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

選択肢が多いと決心できない

(写真:パープル・クレーン その2)

出会いが多いと婚期が遅れる

出会いが多いと・・・婚期が遅れる、とか。
でも、なかなか結婚しない人は「出会いが少なくてさあ」と言います。
そう、出会いがないから結婚できないのなら腑に落ちますが、出会いが多いから婚期が遅れるのは逆の気がします。
出会いが多いのは、つまり選択肢が多いことです。
昔は結婚に選択肢はありませんでした。
たまに「結婚式の当日に初めて相手の顔を見た」なんて昔話を聞きます。
戦後でも、家制度の強いところでは、親が一方的に結婚相手を決めていました。そして、因襲的に子供はそれに従うしかなかったと言います。
こんな状況では、選択肢ゼロです。これなら、婚期が遅れることはまずありませんね。
しかし自由恋愛の時代では、選択肢が広がります。まして出会いが多ければ、いろいろ迷っている間に時間が経ってしまうのかも知れません。

カレーの実験

出会いの多さと婚期の関係について、この間テレビで、こんな実験をやっていました。
まず、10種類のカレーを用意します。
被験者は、「これから順番に出てくるカレーの中から一つだけ選んでください」と告げられます。
これと思ったら選択、違うと思ったらパス。しかもパスしたカレーは二度と選ぶことは出来ません。
そして、ここで選んだら、後は一生同じカレーを食べ続けなくてはならないと言う設定です。
そう、カレーを一生の伴侶に見立てた実験なのです。
さて、実験の結果はどうなったか?
被験者は、途中かなり気に入った味はありましたが、もっと自分に合うカレーがあるんじゃないかとパスを繰り返しました。
そして、最後の10種類目までを食べてなお、自分にベストマッチしたカレーを選ぶことは出来ませんでした。10種類食べて振り返ってみれば、3個目が一番良かったと分かりますが、未知の選択肢がある間は決めきることが出来ないのです。

提案はシンプルに

このように、「もっと良い出会いがあるんじゃないか」と迷うから、出会いが多い、つまりモテ過ぎると婚期を逃してしまうのでしょうね。
実はこれについて、良いアドバイスがあります。
それは、『3人目までは見送る』です。
10人の出会いがあると仮定して、1人目で最良の出会いがある確率は10分の1です。2人目までで最良の出会いのある確率は5分の1。3人目までなら3.3分の1となります。
このように、多くの人と出会うほど、最良の出会いをする確率は高くなります。
しかし、多くパスをするほど、残った人数に今までより良い人が含まれる確率は低くなります。
そして多くの人と出会って、そこからベストパートナーを選べる確率と、選び過ぎて最良の好機を逃す確率、そのバランスがもっとも取れるのが3.7人なのです。
と言うことは、3人目までは見送り、次にその3人以上人が現れた時こそ決めどきです。
これが一番良い出会いができる選択の仕方で、非常に選択肢はシンプルになりました。
つまり、雑然と多くの選択肢を示されるより、よく整理してシンプルな形で提案して貰えれば私たちは選択がしやすくなります。

営業マンの知恵

特に、今のように情報過多で選択肢が氾濫していると、ますます私たちは選択に手間がかかるようになり、悪くすると購買意欲すら損ないかねません。
そのため、最近ではレコメンデーションやキュレーション、ソムリエのように、溢れる選択肢から一番その人に合ったものを提案するサービスが重宝されています。
世の中に選択肢が氾濫しているのは、それだけ世の中のサービスが個人一人一人に細かく合わせようとしているからです。
つまり、たくさんある選択肢の中から個人に合わせてピックアップする必要があり、それはある程度の知識を持った人でなければ難しいのです。
ですから、これからはキュレーションも一つの業態として定着するでしょう。もちろん、機械学習によるレコメンデーションに負けなければの話ですが。
また、提案はシンプルにと言いましたが、それでも提供側としては販売機会を増やしたいのは山々です。
でも、あれもこれもと一度に提案したら、顧客は混乱します。
それで、パンフレットを複数枚入れて、必要な時にパラパラめくって貰えるカタログのようなものを用意します。
『あ、そう言えば』と思い出して貰えれば、それがそのまま販売の機会ですし、またいろんな商品を入れておけば問い合わせの機会は増えます。
いわば、これは営業マンの知恵です。
お客さんの欲求のタイミングにあわせて、必要なものをなるべくシンプルなメッセージで伝える、そんな知恵を絞っているわけです。