今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

一番大切なことを間違えない人

(写真:ニワトリの里)

絡み合う利害

相手は誰か。
相手は、一人か複数か。
相手が一人なら苦労はしません。
その相手のことだけを考えていたら良いからです。
しかし、相手が3人も4人も現れたらどうするか。
そして、みんな求めることが違う。
しかも、全く利害が相反していたら、全ての人の希望を満たすことはできません。
あっちにも、こっちにも良い顔をしたくて「はい」を繰り返していたら、どこも成り立たなくなって、結局全員から信用を失ってしまいます。
そんな時は、皆んなに少しずつ妥協をお願いしながら、一番良い落とし所を探ります。
そのように、関わってくる利害関係者を全て洗い出し、常にそのバランスを取りながら進めることが求められるのです。

何が基準か

ただし、お互い自分の利害しか見えていない中で妥協をお願いしても、一方的に不利を押し付けられたとしか思えないかも知れません。
やはり妥協をお願いする時には、それを呑んでもらうことで失うことと、反対に得るものを合わせて伝えなくてはなりません。
そして、失うものより得るものの方が大きいと思えば、相手も折れるにやぶさかではないでしょう。
しかし、自分の利害しか見えていなければ、そこを分かろうにも、自分たちの損得しか基準がありませんから、妥協はそのまま損をさせられているとしか映らないと思います。
だから、利害関係者全員に共通した基準を示す必要があるのです。

一番大切なことを間違えない

その時の基準とは、何でしょうか。
利害関係者全員が納得できる基準とは、すなわち、本来皆んなが目指すべき場所です。
利害が割れると言うことは、日頃お互いの存在を煙たく思っているからです。
例えば会社なら、総務はまずコンプライアンスの維持を大事にしますから、会社の中をルールで縛ろうとします。例えば、安全やセキュリティの維持とか、労務管理の徹底とか。
対して製造現場は効率優先で、企業が競争力を維持するため、いろんな取り組みをしています。そして、総務にコンプライアンスで縛られると、著しく効率が下がって自分たちの評価に関わると反発します。
ここに二つの部署の利害の対立が発生し、この対立軸はずっと並行して交わることなど無いように思います。
しかし、お互い同じ会社に所属しているもの同士、自分たちの会社を立派で誇ることができる企業にしたいと言う思いは共通しています。
これが、お互い一番大切にしていることであり、そこを間違えなければ道はきっと開けます。

誠心誠意が道を開く

しかし吉本新喜劇のように、心に響く一言を言われたら、簡単にホロっと来るような訳には行きません。
「一番大切なことを間違えてはならないと思います」
これを上の人が言うならまだしも、一担当者が言っても、すぐに受け入れられるものではないでしょう。なにしろ、現実はドラマとは違うのですから。
でも、動かないものを動かさなければ、結局全て諦めるしかありませんし、また何も変えることはできません。
だから、最後は担当者が身体にかけて頑張るしかないと思います。
誠心誠意が道を開くとか、そんな簡単なものではないと思います。しかし、誠意を持って、皆んなが納得できる一番大切な基準を示し続けるしか方法がないのも事実です。
つい複数の利害関係者の言い分に振り回されて、自分自身途方に暮れてしまいます。
しかし、利害関係者全員にとって一番大切なことを考え、ぶれなくそれを示し続ける・・・そこを間違えない人に私はなりたいと思います。