今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

ホームラン王は三振王 〜勇気をもって失敗する〜

(写真:大天幕)

■ホームラン王は三振王

イチローは、日米通算で2000得点を獲得しました。
そして、2000得点を超えているのは、メジャーでも7人しかいないそうです。
それまで日本人で得点王と言えば、かのホームラン王の王貞治氏で、1967得点を獲得しています。
確かに、得点王を狙おうと思えば、自然とホームランに目が行きます。なにしろ、満塁で一発出れば、一気に4打点が獲得できるのですから。
イチローのように安打で出塁しても、後が凡退すれば得点には結びつきません。
たから、一打席一打席堅実に安打を積み重ねるより、何打席に一度の一発を狙うのでしょうね。
好球を狙って、思い切り振り抜く。そうしないと打球に飛距離は望めません。ただ、大振りする分、球を捉え損ねて空振りする確率も高くなります。
故に、王選手を初めとして、ホームラン王は三振王でもあるのです。

■当たりを狙えば、空振りも多くなる

安打で得点王を達成したイチローの凄さはさておき、何においても当たりを狙えば空振りも多くなります。
当たりとは、一言で言えば、非凡な結果のことです。非凡な結果は、非凡な種まきによって達成されます。
非凡な種まきとは、人のやらないことです。
人のやること、常識的なこと、そして理論的に成功までの道筋がスッキリ説明できることは、誰もが通りたがる道です。だから、何につけ二番煎じになりますし、多くの人が集まってひしめきあっている道になります。
そこで、人の出さない非凡な結果を生み出すことは無理でしょう。
当たりを狙っていくためには、敢えて人のやらないことを狙っていく。常識的でないことに挑戦する。
するとどうなるか。
当然、失敗します。
失敗して、失敗して、つまり空振りを積み重ねて、最後出るのが当たりです。

■勇気をもって失敗する

しかし、ホームランを打つまでには、それ相応の三振も必要だと理屈では分かりますが、なかなかそんな勇気は出ません。
まず、この世の中が余りに数字中心になり過ぎているのも原因です。
何か新しいことを始めようとします。
するとそこには、どれだけの時間を使って、どれだけの結果を出すのかが常に問われます。
やはり、金融中心で、常に投資と回収がセットになっているから仕方ないのかも知れませんが、そもそもそんな非常識なことをする人間が理論や数字で物を考えられる訳がありません。
すると、非常識で当たり狙いの人間は動きを封殺されて、後は無難に数字で考えられる人間しか予算を獲得できなくなります。
結果、間違わない、失敗しない、つまり安打で確実に出塁したがる人間ばかりになって、ホームランを打つ人間がいなくなります。
だから、アップルに作れたiPhoneが、日本のソニーに作れなかったのでしょう。
いや、金融や社会の所為にしていても始まりますまい。
そもそもその中、叩かれても貧乏しても、空振り覚悟でホームランを狙おうとする気概が私たちにないのが悪いのです。

■失敗の多さは学びの多さ

「ホームラン狙い」なら聞こえは良いですが、言い方を変えれば一攫千金狙いです。
そして、そんな一攫千金を夢見ることは日本では悪徳とされて来ました。
それより、堅実に額に汗して働こうじゃないか、となります。
そう、私たちは「堅実」と言う言葉が大好きです。
しかし、この「堅実」に罠が潜んでいると思いませんか?
それは、「堅実」好きの裏側には、昨日も今日も、そして明日も同じことをしていて良いと言うお墨付きの勘違いがあるからです。
「堅実」とは失敗しないこと。小さな成功だけを積み重ねて、日々ちょっとだけ良くなる。それはそれで大事なことですが、私たちは、それを「だから学ばなくと良い」と聞き違うのです。
学ばなければ、やがて徐々に衰退をたどります。
そして、多くを学べるのは、やはり失敗からです。
つまり、多く失敗する、早く失敗する人はそれだけ多く学びます。
「失敗しないこと」「堅実」を金科玉条にして学ばなければ、今の時代の早い流れに取り残されます。
ホームラン狙いは堅実でないし、褒められないのは仕方ありません。しかし、ホームランが出なければ試合に勝てないように、空振り覚悟で当たりを狙う気持ちも忘れてはならないと思います。そして、勇気を持って失敗すれば、それは学びとなります。