今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

成果認証と存在認証 〜月曜日が待ち遠しくなる会社〜

(写真:雲のキャラバン)

■月曜日が待ち遠しくなる会社

情けないかな、平日は歯を食いしばって働いて、休日までの日数を指折り数える。
さあ、明日から休みだ!とテンションが上がるのもつかの間、休みの時間が過ぎてゆくに従って、だんだん憂鬱な気持ちが頭をもたげてくる。
ああ、明日からまた仕事か。
休みの間に忘れていられたあの案件、あのトラブル・・・やがて、そんな現実に引き戻されていきます。
しかし、知り合いの社長さん曰く、
「仕事がツマラナイことほど残念なことはない」
なぜなら、私たちは起きている時間の殆どを仕事に費やしています。つまり、仕事が辛く、つまらないのは、人生がつまらないことになります。
「いろいろ面倒なこともあるけれど、やっぱり仕事は楽しいんだよね。」
そう思えたら素晴らしいと思います。
やはり、辛い毎日より、いきいきと人生を楽しみたいものです。
そう、休みの日に「月曜日が待ち遠しい、早く皆んなに会いたい」、そう思える会社でありたいと思います。

■安心して働ける

月曜日が待ち遠しい、それは社員にとって会社が居心地良いから起きる気持ちです。
社内にいるとギスギスして、なんか居心地が悪い、どんどんアポを取ってずっと外に出たい。・・・いや、これは営業さんにはむしろ良いことですかね。社内に根が生えてしまわないよう、いつも追い出し役を買ってくださる営業部長、本当にご苦労様です。
しかし、内勤は言うに及ばず、外で活躍する社員も、「ここに自分の居場所がある」と安心して働ければどれだけ良いでしょう。
会社から解雇通告を受けていなくても、「果たしてこの会社に自分は必要だろうか」「会社が給料を払って雇用する価値が自分にはあるのだろうか」と、ついそんな思いにとらわれます。
特に、若い頃体力に任せて、どんどん結果を出してきた人は、40過ぎて体力が落ちてきたら働き方を変えねばなりません。時間をかけずに成果を上げねばならない、ましてや今まで成果を上げてきた仕事は後進に譲って新たなキャリアを開かねばなりません。
相当有能な人なら、そこでもバリバリと道を開くでしょうが、普通の人は戸惑っている内に時間ばかりを消費して、自己肯定感を下げてしまうのです。

■成果認証と存在認証

私たちの行動の動機は、全て居場所探しと言えるかも知れません。
「あらゆる人間は、優越感を求めて行動する」と言った心理学者がいましたが、それも優越感を持てれば、より自分の居場所が強固になると思えるからでしょうね。
人から「あなたはここに居ても良いよ。あなたが居て助かっているよ」と言われるととても安心できます。
やはり、人間は社会的動物なので、他者のちょっとした反応や、態度、言葉などに影響され易いのです。そして、自分に対する承認を周りから得たいと、いつも神経を張り巡らしています。
その時、私たちが主に頼りにするのは人からの成果承認です。
例えば、営業の人なら大きな商談をものにして、売上に貢献すれば、上司や周りの社員から褒めて貰えますし、頼りにもされます。
技術の人ならば、他の人が手を出せない難しいテクノロジーを駆使して、仕事をやり遂げれば社内の評価は大いに上がるでしょう。
そんな成果に対する評価を得て、ここが俺の居場所なんだと安心する、それが成果承認です。
対して、相対的に人より結果が出せない、あるいは、地味な仕事で評価される機会は殆どない、そんな人はなかなか成果承認を得ることはできません。
しかし、そんな人も会社にとっては大切な縁の下の力持ちです。どうせ働くなら気持ちよく働いて貰いたいですね。その方がモチベーションは上がりますし、仕事の成果も違うはずです。
だから、成果承認も大切ですが、お互いの存在承認はとても大切です。

■信頼しあう社風

以前、「奪い合う場所ではなく、与え合う場所」と言う投稿をしたことがあります。
会社と言うフィールドでは、ポストも有限なら評価も有限です。
その限られたものを皆んなで奪い合って、少しでも評価を得よう、待遇を良くしようとするのがサラリーマンの生き方のように思われています。
だから、本来共有すべき情報を隠したり、シェアすべき仕事を囲いこんだり、すべき協力を惜しんだりします。
しかし、そんな奪い合うだけの場所ではお互い疲弊するばかりです。それに、本来出せる力も、奪い合う事に削がれては十分発揮できないでしょう。
そんな奪い合う場所ではなく、与え合う場所になればどんなに良いことか。
常に、周りに対して何かしてあげられることはないかと心がける。そうすれば、進んで人をフォローする見返りに、自分も相手にとってなくてはならない人になります。
そして、お互いを認めて承認し合う、そんな与え合う場所になれば、どんなに職場が心地よい場所になることでしょう。それが、自然に存在承認がされる場所であり、きっと月曜日が待ち遠しい会社になります。
もっとも、受け身で待っていても、そんな場所が勝手にもたらされることはありません。
まず、自分から進んで周りの人を存在承認して、やがて存在承認し合えてこそ、いつか実現できるのだと思います。