今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

腫れもの 〜攻撃的な人の抱えているもの〜

(写真:夕暮れ その1)

■腫れものに触る

「腫れ物に触るように扱う」と言います。
身体に吹き出た腫れものは、触ると痛いから、軟膏を塗ってなるべく触らないように、触らないようにと気をつけます。
同じように、何か一言言うと直ぐに突っかかってくる人がいます。
叩いて泣かせることもできますが、そうなったらかえって面倒くさいので、なるべく触らないようにそおっとしておきます。
顔色を見て、不用意な一言を言わないように、少し距離を保って・・・何で、こんな人に気を使わなければならないのでしょうね。

■触られたくない訳

腫れものを触ると痛いのは、腫れもの自身が膿や熱を持っているからです。
正常な状態なら、いくら触られてもどおってことはありません。
同じように、人間の腫れものも、自分自身に熱を持っているのです。
だから、触られると飛び上がるほど痛いので、何でもないことに反応して噛み付きます。
周りは「敵わんなコイツ」と思います。しかし、彼も嫌な気分を振りまくのを好んでいるわけでなく、自分自身痛くて苦しいのです。
そのため、相手に噛み付くことで何とか痛みの沈静化を図ろうとするのでしょう。

■痛みの原因

では、腫れもの氏が持ってしまった熱とは一体なんでしょうか。
それは、一言で言えば、自分で抱え込んでしまった後ろめたさです。
例えば、勉強をしなければいけない時に、それをせずに遊んでいた子供を叱ったら、その子はどう反応するでしょうか。
「うるさいなあ、今までちゃんとやっていたじゃん。ちょっとくらい遊んでいてもいいでしょ!」
それが、ちょっと膨れツラをするくらいなら、本当に勉強していたのかも知れません。
しかし、全身の毛を逆立てて怒り出す時は、やっぱり遊んでいたんだなと分かります。
自分でも、ちゃんと勉強しなくちゃまずい、遊んでいたらたいへんだと自覚しているから、親に言われた一言が何倍にもこたえるわけです。

■原因を自覚する

以前、男性のDVは、男としての自信の無さの表れと聞いたことがあります。
奥さんに対して引け目を感じている夫が、少しでもプライドが傷つくようなことを言われると、何倍にもキツく聞こえます。
「もう、あなたったら、ご飯をこぼして。子供じゃないんだから、しっかりしてくださいね。」
普通、私たちなら「ゴメン、ゴメン」と苦笑いで済ませるところ、DV男性はとても聞き流すことはできません。
すっかり自信喪失して、心の中でいつも自分を貶めているから、せめて癒して貰いたい奥さんからの何気ない一言が、小馬鹿にされたように聞こえるのでしょう。そして、ついには手が出てしまいます。
しかし、これは非常に卑屈な行いです。なぜなら、自分が唯一腕力で勝つことができ、また暴力を振るってでも許してもらえる相手を傷つけるのですから。
ならば、心に膿を抱えたり、熱を持ってしまった人はどうすれば良いのでしょう。
やはり、それは自分の後ろめたさの原因に向き合うしかありません。そして、それを自分で乗り越えなくては幸せには好転しないのです。
私たちも人に優しくできなかったり、ついつい噛み付いてしまう時、自分自身が腫れものになっているかも知れません。
腫れの原因である後ろめたさに負けないよう、よくよく自分に向き合いたいと思います。