今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

アフター・ユー、フォロー・ミー

(写真:那覇のよる その2)

平時はアフター・ユー、有事はフォロー・ミー

『平時はアフター・ユー、有事はフォロー・ミー』
アメリカの軍隊で、下士官の心得として教えこまれる言葉です。
平時、つまり秩序が保たれ、みんなが安心して暮らしていられる状態です。
そんな時には、アフター・ユー。
でしゃばらず、主張せず、求めず、自分以外の人を優先する。そして愛され、慕われるように努める。
有事、それは一朝ことが起きた時。
外部からの攻撃や天災、人災によって秩序が破壊され、みんなの生命や財産に危害が及びそうになった時には、フォロー・ミー。
まず、自分から先頭に立って危険に飛び込んでいく。そして、早々に安全を確保して、みんなをそこへ誘導する。
それは、軍隊と言う強い力を持った立場だからこそ、求められる心構えなのでしょう。

平時の紳士

軍隊は人を殺すのが仕事の集団です。そして、それを可能にする武器を与えられています。
他の国民はそんな殺戮用の武器は保持していません。
唯一例外が大統領の核ミサイルの発射ボタンですが、あれはボタンを携帯していると言うより、事が起きた時すぐ対応できるように近くにいると言うべきでしょうか。
ですから、どんな権力を持った指導者でも軍隊が暴発すれば倒されます。いわゆる軍事クーデターです。
権力と言っても、大衆を制圧する力を持った軍隊を麾下においているから成り立っているので、それを取り上げられたら、たちまち力を失います。
そして、いかに文民統制下にあるとは言え、軍隊とは我々民衆にとっては不気味で怖いものです。
だから、平時は、その怖さ、あるいは存在による圧迫感を感じさせないように努めるのです。
力があるからこそ、少しの言動が大きな影響を与え、恐れや反発を生むかも知れません。それ故に、平時は身を慎んで、不必要に前に出ず、人に譲る気持ちを持てと教え込まれるのでしょう。

有事のリーダー

しかし、いざ事が起きたら遠慮してはおれません。
災害時には、初動が一分遅れれば、それだけ多くの人命が失われます。
外部から攻撃を受けた場合も同じでしょう。
武器を持たない非戦闘員がテロリストから攻撃を受け、次々と倒れている。そんな時、何をおいても早く現場に駆けつけ、みんなを守らなくてはなりません。
それが、力を持たされたものの責務だからです。
平時の時はアフター・ユー、力を持たされているから、あえて一歩下がって、みんなが自由に過ごせるように見守る。
有事の時はフォロー・ミー、自分たちでないと解決できないことが起きたら、進んで前に出る。そして、持たされた力を使って事態の収拾を図るのです。

力の使いどころ

この言葉は、リーダーの心得としてもよく引用されています。
リーダーが持たされている力は武器ではなく、メンバーを動かす権限です。
もし、そのリーダーが力にものを言わせて、オレがオレがと前に出たらメンバーはやりづらくてかないません。
メンバーで問題なく回せる時は、リーダーは一歩引いて見ている。しかし、いざ事が起きた時は、誰よりも先んじて問題収拾に動く。
それは、その動きを期待されて力を持たされているからです。
私たちは、本来自己顕示欲のかたまりで、目立ちたがり屋なので、いつも「スゴイ」、「頼りになる」と注目されていたいのです。
ましてや、それを誰よりうまく、かつ早くこなす力があれば、進んで手を出して評価されたいと思います。
しかし、それをしてしまうと他のメンバーの仕事がなくなりますし、またいつまでも仕事を覚えて貰えません。
だから、自分の評価を二の次にしてメンバーに成果を出して貰うのです。
つまり、平時の時はアフター・ユーです。
しかし、いざ事が起きた有事には、フォロー・ミーと、他のメンバーを引っ張って事態の収束に当たります。
だから、日頃力を温存しているとも言えます。
平時はでしゃばらずに、他のメンバーに任せ、そして有事に備えてひたすらシュミレーションを繰り返す。
そして、有事が現実になった時に、最速のレスポンスを発揮する。
それが正しい力の使い方ですし、私もそうありたいと思っています。