今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

ネットと対面

(写真:群ら雲)

■ネット社会の住人たち

私たちと、今の若い世代との違い、それは彼らはネットにつながるのが当たり前の世代。
パソコンより、スマートフォンか当たり前の世代。
そして、SNSでつながるのが当たりの世代です。
リアルに対面で過ごすより、ネット空間で一緒に過ごしている時間の方が長いかも知れません。なにしろ、ネットには空間的、あるいは時間的な制限がありませんから。
昔の女子は、電話でずっと友達と長話をしていました。しかし、話が弾んで一時間、二時間と経つと、電話代がかさむのと、その間大事な電話かかってくるかも知れないので、親のお小言が始まります。
「ちょっと、いい加減にしなさいよ。もし、知り合いに何かあって、それを知らせる電話が来たらどうするの!」
「うるさいなあ、もう」
子供はブツブツ言いながら、子機に切り替えて部屋にこもる。
よくあるシーンでした。
でも、今はアプリを使って無料でチャットをやり放題。部屋にこもってしまえば、何時でも、何時まででもつながっていられます。
もちろん、それは対面と比べて、薄く細いつながりですが、その分いつでもどこでもつながれます。
いや、むしろ「君子の交わりは、淡きこと水の如し」で、薄くゆるくつながっていた方が面倒臭くなくて良いと言う人もいるでしょう。

■広がるともだちの輪

ネット空間では、FacebookのようなSNSでつながったり、LINEでつながったり、リアル世界では考えられない速度で知り合いの輪が増えていきます。
いわゆる、ネット社会での「友達」です。
友達の申請は簡単です。
つながりのありそうな人をアプリがどんどん提案してきます。そして、友達申請をして、相手が承認をすれば、その瞬間から友達です。
あるいは、ちょっとしたイベントで知り合った人でも、メアドの交換の代わりにSNSでつながっておく。昔は気になる子の電話番号を聞けたり、メアドを聞ければ、男は小躍りして喜んでいたものです。逆に言えば、それだけ聞き出すのはハードルが高かった訳です。
でも、SNSの友達申請なら、そんな気兼ねもなく、簡単に申請→承認でインスタント「友達」の出来上がりです。
あとそこから、どう関係を深めていくかは、男性の腕次第でしょうね。
しかも、一度友達になっておけば、まず外すことはありません。そうすると、物凄い数で友達は増える一方で、すぐに100や200人を突破して、初心者でも友達300〜400と言う人はザラにいます。

■フラットなネットコミュニティ

しかし、一言で「友達」と言いますが、友達とは何でしょうね。
会社で一緒に働いている人は「同僚」、近所に住んでいる人は「ご近所さん」。関係は深いのですが、「友達」ではありません。
「友達」とは、プライベートでも会いたい人を言うのでしょう。
いつも一緒に働いている同僚ですが、「休みの日にプライベートな付き合いまでは、ちょっと」と思います。ご近所さんでも、あまり親しくない人は同じです。
たまにうちの近くで会って、いろいろと胸の内まで語り合える、そんな人ですし、離れていても気遣い合える人が友達です。
しかし、家族を持ってしまうと、どうしても身内が優先になり、友達とは疎遠になっていきます。
それに対して、ネットの「友達」はお互いに縛り合わない、いわばゆるくてバーチャルなつながりです。
友達ではありますが、何年も一言も会話を交わさない人がたくさんいます。
リアルでも、そんな関係の旧友はいて、たまに年賀状をやり取りするくらいの仲です。
しかし、ネットの友達には、いつもこちらの近況をアップしているので、会話を交わさなくても、意外にお互いのことは認識しています。また必要な時はいつでも連絡を取ることができます。
そして、ネットではどんな人ともフラットに付きあえます。
どんな社会的にステータスの高い人でも、普通に申請をして、もし認められればその時点で友達です。
実際、私も会社の社長の友達が何人もいます。もっと言えば、私にとってはお客さんに当たる方です。
そんな方でも、ネットでは立場を離れて、フラットにお付き合いして下さるので、思わぬ一面が見られて有難いのです。

■リアルでの弁え

しかし、それはネットの世界だから許される関係でしょう。
ちょうど、「釣りバカ日誌」のスーさん、ハマちゃんのような関係です。釣り場ではフラットにお付き合いできても、会社ではさすがのハマちゃんも弁えているようです。
なにしろ、ハマちゃんは一介の社員で、スーさんは大会社の社長ですから、会社で安易に「スーさん」と呼びかけたら、側近から無礼打ちにされるかも知れません。
同じように、自分もネットはネット、対面は対面と完全に別人になっています。
ネットはリアル世界に対するパラレルワールドのようなものなのでしょうね。
しかし、過去全く面識のない人でも、事前にネットでつながっていると、不思議な連帯感が生まれ、お願い事がしやすくなることがあります。
名前を名乗って「○○です、いつもフォロー有難うございます」を導入部に会話を始めるのです。
しかし、それも相手が、自分とリアルでもつながりたいと言う意思を持っている時に限られるので、弁えが大切だと思います。