今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

セクハラ

(写真:旧式交通機関)

■HISの受難

大手旅行業のHISが、旅行企画を発表した当日、その企画に対する批判が殺到しました。そして、急遽企画を取りやめ、謝罪文を発表すると言う騒ぎになりました。
旅行企画のタイトルは、「『東大美女図鑑』の学生たちが『あなたの隣に座って楽しくフライトしてくれる企画』」。いままでの旅のスタイルに変化を加えるプロジェクトとして、同社が自信満々発表したものです。
東京大学の学生らが制作・販売を手がける『東大美女図鑑』と言う写真誌があります。
この企画は、この写真誌を手がける学生団体とコラボしたものでした。
海外に向かう長いフライト時間中、『東大美女図鑑』に登場する現役東大女子学生が隣に座ってくれると言う内容で、学生の得意分野を生かした会話を機内で楽しめることを売りにしていました。
旅行者は機内を楽しく満足に過ごせますし、学生も報酬を貰って海外に旅行ができる。HISは、それで知名度を更に高め、他の企画にも利用者を呼び込むことができる、まさに三方良しの企画だったはずが・・・『何だ、この気持ち悪い企画は』『セクハラだ』『女性を商品化している』と批判が集中。
急遽、企画を中止し、謝罪文を発表したと言うのが事の顛末です。

■なぜ、世間は許せなかったのか

なぜ、HISのこの企画に世間がそんなに過剰反応したのか。
一部では、「アイドルが添乗する旅行と何ら変わらないのでは」と、同社を擁護する意見もあります。
私の私見ですが、最高学府に籍を置く女学生が、『東大美女図鑑』と言う写真誌に安易に顔をさらしていること自体、世間はあまり良い感情を持っていなかったのでしょう。
古い言い方をすれば、勉強が本分で、まだ親の庇護のもとにある学生が、自己責任も十分とれないのに、自分の容姿を商品化している。
それでも、同写真誌が学生の手によるものなので、サークル活動の一環、これも社会勉強の一つと大目に見られていたんだろうと思います。
それを、大の大人が、しかもレッキとした企業が、堂々と女子学生を「商品」と公言して憚らない、そのように受け取られたのではないでしょうか。
HISからすれば、「美女」よりも、むしろ東大生のアカデミックな部分を強調したかったのでしょう。しかし、企画の大元が『東大美女図鑑』と言う、悪く言えば男性の色欲を刺激する写真誌だったので、どうしてもセクシャルな部分が目立ちます。
いかに東大生とは言え、世間のこともよく分からない女学生に、自分を売らせるようなことをしても良いのか?
おそらく、良識のある大人たちがそう反応したのではないでしょうか。

■セックスレスを志向している?

最近「美しすぎる○○」とか、「美人○○」とか、容姿の良さばかりが騒がれ過ぎているキライがあります。
少し前に、クラッシック奏者が、「美人でなければデビューさせて貰えないんですよ」と嘆息しているのを聞いたことがあります。
また、本来容姿とは関係なく、声だけで勝負していた声優さんの世界も、スッカリ顔出しが定着し、アイドルユニット並みの過熱ぶりです。
そうすると、声や演技が優れていても、容姿が良くない人は、主役級の大役を貰えないのではないかと懸念されます。なぜなら、主人公の美少女キャラと一緒に、声優さんの容姿もプロモーションの材料になるからです。
シャラポワのような美人テニスプレイヤー、美人棋士や、美人パティシエ、美人トラックドライバー、果ては美人政治家まで、「美人」と言う肩書きが付けば、それだけでたくさんの注目が集まります。
少々過熱し過ぎとも思いますが、それもひとえに「美人」と聞いただけで、我も我もと詰めかける、私らのようなスケベな男がいるのが原因です。
そもそも、これは昔話の時代から変わらないようで、主人公は、みな性格のやさしい「器量好し」です。シンデレラが幸せになれたのも、性格が良かったと言うより、彼女の容姿が群を抜いて他の娘に優れていたからでしょう。だから、王子がポーッとなって、国中を探させたのです。
しかし、容姿が優れている人もいれば、そうでない人もいる。しかも、生まれ持っての容姿は、今更どうにかできません。
だから、ことさら女性を、そんなセクシャルな部分でしか見ない世間に「セクハラ」だと反応するのでしょう。
しかし、男は有能さを誇り、女性は美しい容姿を誇る。開闢以来、男と女はそうやって生きて来ました。
女性のセクシャルな部分を取り除いてしまえば、後はみんな男になってしまいます。
みんな、そんなセックスレスな世の中を志向しているかと言えば、決してそうではないでしょう。

■本質は母性

女性の魅力の根源は何でしょうか。
考えてみれば、胸とか、男性の興味を持つ部分は、母親の象徴でもあります。
つまり、女性の性的魅力とは、母性につながります。
昔、マザコンが高じて、自分の母親に本気で恋をしている男子高校生の漫画がありました。
その最終回で主人公は、「僕はお母さんのことが好きだ!」と告白をします。
すると、告白された母親は、「そんなの知ってたわよ。男の子はみんなお母さんのことが大好きだもん」と平然と受け止めました。
つまり、母親とは男性にとって究極の女性であり、それ故、男は母性の象徴に強く惹かれるのかも知れません。
ですから、女性本来の魅力は、家族のために頑張っているところ、深い気遣いや、あと包容力のようなところにあります。
男ももっと賢くなって、見た目の可愛さだけでなく、女性としての本当の魅力にも目を向けるべきでしょうね。