今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

価値でつながる

(写真:生命大進化展 その5)

■楽しい仕事

人間は起きている時間の殆どを、お金を稼ぐことに費やして終わります。家に帰っても、 そのための勉強をしたり、あるいは、ずっと仕事が気になって心が縛られています。
そう、他の動物も、起きている時はほとんど餌を漁っていますが、人間も基本的にはそれらと変わりません。
そして、それだけ人生が拘束される仕事が、楽しくなかったり、辛かったりしたら悲劇です。それは、人生自体が辛いと言うことですから。
しかし、現実は、自分や家族の生活を守るために、多少辛かろうが、厳しかろうが頑張って続けますよね。
「仕事が面白くて堪らない」と言うのは理想です。しかし、現実はそうならないようです。
ならば、仕事の「楽しさ」とは何でしょうか。
似て非なるもの、それは、「楽」と「楽しい」です。
「楽」な仕事と聞くと、誰もが「良い仕事だねえ」となりますが、いわば閑職です。
そして「楽しい」と感じるのは、必ずしも「楽」な時ばかりではありません。
むしろ、中身が厳しくて、身体が辛くても、「楽しい」仕事はあります。
それは「楽しい」の源泉が、頑張った達成感や、頼られている貢献感だからです。
特に、お客さんと良い関係を築けたら、どんなに仕事が面白いでしょうか。

■お金でつながる

一言にお客さんとの関係と言ってもいろいろあります。
まずは、お金での関係です。
私たちとお客さんとの関係、それは鉛筆一本でも買ってくれたら始まります。
お金とは、とても大切なものです。
そして「命の次に大事」とまで言われます。
その「命の次に大切なもの」を預けるのです。いつも、付き合いのあるところならまだしも、これから取引を始めようとする時は、当然のようにかなり慎重になります。
しかし、一度取引をすると決めたら、お客さはセールスマンに対して親近感が湧きます。
昔訪問販売の人から聞いた話ですが、購入前、お客さんはセールスマンを遠ざけようとし、反対にセールスマンは近づこうとします。今度は、買ってしまったら、お客さんはセールスマンに親近感を覚え、セールスマンはなるべく離れよう離れようとするそうです。
購入後は、大切なお金を払った商品ですから、なるべく有効に使いたくて、事細かくセールスマンに聞きたいのは人情です。また、購入を決めた自分の目に狂いがなかったことを確認したいのです。
でも、セールスマンにしてみれば、一度売ってしまったら、後はそれ以上お金を生まないですし、また気が変わってクーリングオフされたらと、ビクビクです。
だから、どうしても早く帰りたくなりますが、お金のやり取りだけの関係ではちょっと無味乾燥な感じがします。

■心でつながる

まず、お客さんとはお金でつながりますが、それから個人的に仲良くなる場合もあります。
いわば、心でつながるのです。
他の人では言えないことが、自分ならば言えたり、他の人では頼めないことが、自分なら頼めたりします。
いえ、自分が優秀だからではありません。
むしろ、バカな子ほど可愛いのかも。
実際、ひどい失敗をして、もの凄く叱られて、散々謝り倒したお客さんがあります。
私は、腹芸もできなければ、嘘をつくことも苦手、人を感心させるスキルもないので、ただ一生懸命作業するしか能がありません。
その愚かしさが、可愛いと映るのか、ひどく叱られたお客さんから大切されることがあります。
正直言えば、ビジネスとは関係のないところでつながることも多いのですが、何かあれば優先的に声をかけて貰えるので、とても感謝しています。

■価値でつながる

しかし、私たちはビジネスマンなので、せっかく良い関係を築けたら、今度はお互いのビジネスにその関係を活かしたいですね。
お金だけでない、人間関係だけでない、この人とお付き合いすれば、自分の世界観が広がる。今まで、手に入らなかったものが、手に入るようになる。
それは、今まで売る→買うだけの関係から、教える→教えて貰うの関係に変わる訳です。
もちろん、これを専門にしているのがコンサルタントであり、コーチングを生業とする人たちです。
しかし、そんな看板を上げていなくても、私たち業者はお客さんの知らない知識を大量保有しています。そして、それを使ってお客さんの人生や業務を変えることができるのです。
ならば、お客さんと、業者の関係を超えて、もっともっと価値でつながることができれば、お互いの仕事の幅がどんどん広がりそうです。
ただ、私たちは「うちの製品はこれ!」と決めて、それに合う人を探しているので、ニーズが合う対象も、あるいは会話ができるシーンも限られてしまうのではないでしょうか。
互いに、自分たちができることと、お客さんが必要としていることを伝えあって、お付き合いするまま、価値の交換ができるようになれば、もっともっと世界が広がります。
そして、仕事が本当に楽しくなる。
そうなるのが、自分のスキル形成の目標ですし、また出来るとも思います。
そのように、みなさんから応援して貰えるよう努力したいと思います。