今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

人生を安売りする奴に、人生はそれ以上の支払いをしてくれない

(写真:桶狭間古戦場跡 その1)

■人生を安売りする奴に、人生はそれ以上の支払いをしてくれない

「人生を安売りする」とは、どんな意味でしょうね。
安売りすると聞くと、女学生の援助交際を思い出します。
女学生の自由に使えるお金は基本的には、両親からの小遣いです。それに、学校以外の時間でいくばくかのアルバイトをしますが、おそらく頑張っても月数万円といったところでしょう。
しかし、それに対して、世の中誘惑が多すぎます。衣装に化粧品、外食やカラオケ等の遊び代、携帯電話代等々、学業が本分の学生が大人のようにお金を使い出したらどうなるでしょうか。たちまち行き詰まって、お金の工面に困るでしょう。
その時、一部の女学生が始めたのが援助交際と言う行為です。
女子学生のお相手は、彼女らの父親世代の男性。彼ら中年男性が、女子高校生と付き合うなんてことは、普通ありえません。
でも、金に明かして、女学生を大人買いをすれば、それで身体を委ねる女子もいるのです。
大人には、少し無理をすれば出せない金額ではない数万円も、女学生からすれば一ヶ月働いても得られない大金です。
それが、たった数時間身体を開きさえすれば、手に入れられるのです。思わず目がくらむのも無理はありません。
かくして、売り手と買い手の利害が一致して、援助交際が始まります。

■人生を安売りしているのは誰か

私は、最初この話を聞いて、たった数時間で、数万円。よくそんな高いお金を払うものだと、感心しました。
しかし、よく考えてみれば、大人が失う数万円より、女学生が失うものの方が遥かに大きいのです。
例えば、男性の立場から考えてみましょう。
彼女が、そんな数万円で自分の身体をを売っていたと知ったら、その彼女をこの先も愛せますか?
自分の娘が、援助交際をしていたと知った親の気持ちは、あるいは、自分の母親がそんな女だったと知った子供の気持ちは?
そして、親友が自分を売っていたと知った女友達の気持ちは?
そんな貞操なんか、いくら使っても減るもんじゃなし、事が終われば素知らぬ顔さえしていれば、あとは数万円が残るだけ。
しかし、心の純潔は失われてしまっています。彼女たちが、これからの人生で、本気で人を愛し、愛おしい子供の親になった時に、過去の自分を激しく後悔せずにおれるでしょうか。そして、誇りを持って自分の人生を生きていけるでしょうか。
なんの気無しに繰り返した青春の過ちが、一生自分を責め苛み、甚だしい場合は、人生そのものを損なうかも知れません。

■盲亀浮木

人生の価値は、そんな数万円で買い叩かれるようなものではありません。
大人は、それを知りながら、わずかなお金で、女学生に自分を安売りさせているのです。
自分を売る女学生も問題ですが、彼女たちの人生を安く買い叩いている大人の罪はそれ以上です。
それも、すべて自分の人生の価値を知らないことが原因です。
この人生の価値を教えた話に「盲亀浮木の譬え」があります。

ある時、お釈迦様がお弟子に聞かれました。
「そなたたちは、人間に生まれたことを、どれほど喜んでいるのか。」
「はい、たいへん有難いことだと喜んでおります。」
「では、どれほど人間に生まれたことを有難いと思っているのか。」
「非常に生まれ難いと思っております。」
「そなたらに譬えで示そう。
深い海の底に一匹の目の見えない亀が住んでいた。そして、その亀は百年に一度海面に顔を出すのだ。
その海の上には1本の丸太が浮かんでいて、風の吹くまま、西へ東へ、北へ南へと流されている。丸太には真ん中に小さな穴が空いていて、そして、その穴に、百年に一度海面に浮かび上がった亀が頭を突っ込むことがあると思うか?」
亀は百年に一度しか浮かび上がらないのに加え、丸太はその時どこに流されているか知れたものではありません。
また、目の見えない亀が丸太の穴をめがけて泳いでいくこともありません。
とても考えられないことなので、お弟子は「そんなことはとても考えられません」と答えました。
すると、お釈迦様は重ねて「だが、絶対に無いと言い切れるか?」と尋ねられます。
「絶対ないかと言えば、何億年×何億年×何億年も繰り返していれば、ひょっと亀の頭が丸太の穴に入ることがあるかも知れません。」
そのお弟子の答えに対してお釈迦様は、
「そうであろう。非常に有難いことであるが、絶対にないことではない。
そして、我々が人間に生まれることは、それ以上に有難いことなのだ。」と教えられたのです。

■価値に見合った人生を

これは、たいへんなことです。
もし、これが本当ならば、私たちの人生の価値は、宇宙よりも重いと言っても過言ではありません。
もちろん、これは「仏語に誇妄無し」と言われるお釈迦様の言葉なので、軽く笑い飛ばせる話でもありません。
そして、このように人生の重みを知れば、前段の援助交際のように、人生の安売りなどできるはずないでしょう。
人生にはたいへんな価値がある。
これが分かれば、簡単に自殺することも、また殺すことも出来なくなります。
今の世の中には、小さな人間の都合で、人の命を簡単に奪う出来事が多すぎます。それも、ひとえにこの人生の価値を知らないからです。しかし、簡単に人の命を奪う人間は、命の価値が軽いが故に、結局自分の人生も損なっています。
また、私たち自身も、無為に過ごす人生の時間が多すぎます。そう、人生を安売りをしているのは私自身なのです。
だから、そんな価値観に見あって、人生をまた無為に過ごしてしまうのです。
まさに、『人生を安売りする奴に、人生はそれ以上の支払いをしてくれない』であります。
深く反省させられます。