今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

まずはモッキン、ハモニカ

(写真:夕陽のトラクタア)

■まずはモッキン、ハモニカ

ある程度年齢がいってから、急に格好良く楽器が弾きこなしたくなった、そんな人はどうするのでしょうか。
ピアノやバイオリン教室に通いますか?
あるいは、サックスの通信講座を受講しますか?
ちょっと、教室通いはハードルが高いですね。いい歳して、子供みたいに先生にビシビシしごかれるのは、ちょっと耐えられそうにありません。
ならば、通信講座で、人知れずサックスの練習をしたらどうでしょうか。
でも、教材費も安くないし、楽器だって買わなければならない。
始めてはみましたが、「こりゃ、ちょっと俺には無理かな」と投げだそうものなら、奥さんから「また無駄遣いした」と大目玉です。
いずれにしろ、もっとリスクがない始め方はできないでしょうか。
そこで、まず手始めは、木琴、ハーモニカから。
これなら、習得する演奏技術のレベルがあまり高くないし、楽器自身も安く入手できます。そして、頑張って習得すれば、かなりレベルの高い演奏も可能です。
さらに、「俺には音楽の素養はないわ」と投げ出しても、失うものはほとんどありません。

■いきなりハードルを上げない訳

何かを始める時に、私たちはどうしてもイキナリ高いハードルを飛びたくなります。
だって、せっかくやるなら大きな成果を残したいですし、何と言っても高いハードルを飛んでいる人はカッコいいじゃありませんか。
それで、チョット調べてみる。
俺でもできるかな?
そこで、調べれば調べるほど分かるのは、なんか甘くないぞ〜。
5年間やってみて、初めて少しずつ形が見えてきたとか、土日もなく一心に打ち込んでやっとものになったとか。
そうすると、だんだん怖気づいてきて、せっかく開いた扉を、ソーッとまた閉じたりして。
でも、何につけても、いきなりカッコ良く成果は出ないものです。また、ある程度結果を残すには、相応の期間と努力が求められます。
ならば、まずはハードルを下げましょう。
「そんな低空飛行から始めたらカッコ悪いなあ」と言わないで、せっかく一歩踏み出す気になったんだから、もったいないじゃありませんか。

■忍者の修行に学ぶ

忍者っていますよね。
よく時代劇で、屋敷の外から跳躍して、軽々と壁を飛び越えて邸内に侵入しています。
それが、多少、いやかなり誇張されているとしても、忍者にとって跳躍力は大切な身体能力です。
では、忍者はその跳躍力をどう鍛えるのか?
真偽はさておき、子供の頃に読んだ「忍者大百科」には、このように書かれていました。
まず、麻の種を植えて、芽をだしたら、雨の日も風の日も、繰り返し繰り返しその上を飛ぶ練習をするそうです。
当然、最初は麻の背も低いので、難なく飛び越せます。もう、「なあんだ」ってくらい簡単に。
しかし、成長の早い麻は、どんどん背が高くなるので、少し気を許していると、たちまち跳び越せない高さになります。
そうなる前に、繰り返し繰り返し、飛ぶ練習をします。1センチ育ったら、1センチ高く飛べるように、10センチ育ったら、10センチ高く飛べるように、それこそ毎日たゆまず修練をするのです。
そして、それを続けるうちに、麻の成長に合わせて跳躍力も鍛えられ、最後屋敷の壁でも越えられるようになると言います。

■動き出したらしめたもの

屋敷の壁を越えるなんて、本当かなと思いますが、例えそれほどでないにしろ、忍者の繰り返しの修練の結果は凄いですね。
まずは「できそうかな」と言う低いハードルから始めて、少しずつ高いレベルに挑戦することで、最後超人的な力を手に入れることができる訳です。
しかも、これはいろいろと応用できそうです。
例えば、プレゼンがうまくなろうと思ったとします。まずは、少人数の朝の朝礼での発表から始めましょうか。
そして、少し人前で話をまとめることに慣れたら、社内での10分程度の勉強会を開いてみましょう。さらに、ホワイトボードや、パワポを使ってみて、お互いに評価しあえば、道具の使い方も覚えるでしょう。
また、時間を長くしたり、敢えて分かりづらい内容を分かりやすく説明することに挑戦したり。
そして、いよいよ社外でのプレゼンです。
そこから時間を伸ばしたり、対象の人数を増やしたり、少しずつ挑戦のレベルを上げるのに合わせて、高い技術の習得に励みます。
そして最後、自他共に認めるプレゼンの達人になるのが目標です。
なんか、できる気がしませんか?
ただ、お分かりのように、まず始めなければ、上手くなることも、目指す目標に到達することもありません。
そして、一番たいへんなのは、まず動き始めるところです。実際、石でも転がし始めが一番力が要ります。でも、一度動き始めたらしめたもの。あとは転がる力が、さらに転がる力を産んで、どんどん回転数が上がっていきます。
ですから、肝心は、どう動き出すかですよね。
まずはモッキン、ハモニカ。「これならできそう」と言う低いハードルがポイントです。