今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

積み重ねた価値

(写真:京都市祇園町他 その3)

■イチローと言う人

我が愛知県出身にして、日本が世界に誇るメジャーリーガー、イチロー。
その功績を一々数える必要もないと思うし、実はあまり詳しくもない。
野茂英雄が日本人メジャーリーガーの道を開いてから、アメリカのメジャーリーグは日本人トッププレーヤーの憧れの地になった。
日本人がメジャーに挑戦する場合、ピッチャーの方が優位と聞いたことがある。
メジャーリーグでは、体力の勝る外国人がパワーとパワーでぶつかり合っている。
その中にあって、器用な日本人は多彩な投球で本場のバッターをキリキリ舞いさせられる。だから、ピッチャーの方が評価されやすい。
対して、バッティングはパワーがある方が優位である。そのバッティングを武器に、最もメジャーで功績を残し、評価されている人物がイチローである。

■功績は何によって作られるか

しかし、イチローには、松井のようにホームランバッターのイメージがない。
むしろ、確実に安打を積み重ね、出塁率、得点率でチームに貢献する。
「200安打」をシーズンの目標としていた時期もあったと記憶してしている。あるいは「50歳で3割打ってやめたい」と言っていたこともある。
しかし、気がつくのは、イチローの目標は、MVP取りたいとか、大記録を達成したいと言うより、今シーズンは200本打ちたい等、毎年の目標にフォーカスされている点である。
さらに言えば、ストイックと評されるほど日々の練習を重視する。
イチローには、タイトルを取れても取れなくても恬淡としているところがあると言う。また、タイトル争いをしているライバルの成績にも関心がない。
なぜなら、「人のことは変えられないから、心配しても仕方ない」「自分は自分のやれることをやるだけ」だそうである。
なんとも、潔い、心で拍手を送りたくなる言葉である。
イチローの功績は、タイトルの獲得や、成績の良し悪しによってぶれることなく、日々ストイックなまでに積み重ねた練習が作っている。

■積み重ねたことは裏切らない

人は願いを持つ、こうなりたいと思う。
高い目標を立てても、憧れるだけでなかなか近くことはできない。
そして、時間ばかりが経ってゆく。
「いや、今に大きなチャンスが来れば、俺だって何者かになれるさ」
確かに、そう言うことはある。
ネットを検索するすれば、大きな飛躍を遂げた人は枚挙にいとまがない。
「どうやって、そんな成功を掴んだのですか」
我々は、そのエキスを聞きたがるが、なかなか簡単には教えて貰えない。
それはそうだろう、企業秘密である。
しかし、お金を払ってセミナーに参加すると、そこで教えられるのは、意に反して、着実な日々の取り組み。積み重ねた実践。
良い取り組みをしている先輩企業から、一つに学んでは、一つ実行に移す、堅実な歩みである。
そうした人が、いざ大きなチャンスに巡りあった時に、内に秘めたパワーを全開にして成功をつかむ。それも、偏に日々の積み重ねあればこそである。

■一度の栄誉より積み重ねた価値

「なんとかなる、それはやるべきことを、ちゃんとやっている人のこと」
ビギナーズラックと言うべきか、それでも人間には、自分の予期せぬ成功に恵まれることがある。
例えば、ある時自分の実力を超える売り上げを達成できるとか。
歌手ならば、一曲目がいきなりヒットして、スターダムに押し上げられることもあるだろう。
すると、その成功がその人の評価となる。人が集まり、実入りも良くなる。
しかし営業ならば、会社から評価もされ給料も上がるが、その後が続かない。いきなり上積みされた目標を渡されて、未達成の更新に苦しむことになる。
歌手ならば、その後にヒットに恵まれなければ、一発屋にグルーピングされて、過去の栄光にすがって生きることになる。
自分たちも、若い頃の実績が買われて、立場と待遇を貰えるが、それに見合う結果が出せずに苦しむ。
人の栄誉とは、そんなものかも知れない。
だが、実直そうな経営者が業績を評価された時、「ずっと真面目に努力し続けてきた結果を評価して貰えたんだと思います」と答えられている。
評価は一時、でも積み重ねたことは裏切らない。
ただ、それが評価と言う形で表面化した時だけ我々の目に触れる。しかし、その底流には、目に見えない積み重ねがあることを忘れてならないと思う。