今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

信玄流学び術

(写真:京都 三十三間堂廻り その1)

■1日一つ、1年で365個

武田信玄流学び術。
「毎日、一つのことを学ぶ。1日一つ。10日で10。一年で365のことが学べる。」
こう書くと、この「今日学んだこと」は武田信玄にインスパイアされてやっているようにも聞こえる。
しかし、残念ながら、この言葉を知ったのは投稿を始めてしばらく経ってからである。
ただ、この言葉を聞いて、「我が意を得たり」と思ったのは確かである。

■侮れない毎日の積み重ね

昔、自分はある試験を受かりたいと思った。
試験の内容は、たかだか400足らずの文章を覚えるだけの簡単なものである。
しかし、その文章も長短有り、長いものは400字詰原稿用紙1枚を超えている。
その中から出題される問題がアトランダムに数十題、正確に書けなければならない。
さらに、その意味の解説まで求められる。
大学受験の教科に比べれば出題範囲は狭く、大したことないように思えるが、記憶力が人一倍悪く、さらに怠惰なものだから、まともに勉強することもなく、数年が過ぎてしまった。
それでも、いつかは受かりたいとずっと思い続けてきた。
先輩からは、「そんなの1日一つ覚えれば365日で、ほぼ全部覚わるじゃん」とアドバイスを受ける。しかし、「一年かあ、気が遠くなるな」となかなか重い腰が上がらない。
そんな時、友達と話しながら気がついた。
いつか、いつかで、もう何年経ってしまったのだろう。1日一つはまどろっこしいようでいて、一年後には確実に合格する。
時間がかかるようでいて、実は時間的に一番早い方法なのだ。

■お湯を沸かす理論

それから、信玄流に1日一つを学び始めた。
もちろん試験であるから、定期的に受験の機会は巡ってくる。
今まで、その度に一夜漬けに近い直前の詰め込みをしていた。しかし、その度にしんどいわ、結果が出ないわで、すっかりモチベーションは下がる一方。その試験の時期がすっかり憂鬱になってしまった。
しかし、1日一つを始めてからは、直前の詰め込みの勉強は止めた。例えば、全体の30パーセントしか覚わっていなくても、3割取れたら良いと腹をくくっていた。
毎日少しだけの勉強以外に時間が取られないから、ストレスがほとんどかからない。
そうして、一年後には見事合格と思っていた。しかし実際は半年後には受かることができた。
何年もかかることが、いざやり方を変えてみると半年でできる。
しかも、1日一つはまだ継続している。
これは少ない労力でお湯を沸かし続ける為である。
水からお湯を沸かすのには大量のエネルギーが必要である。しかし、お湯をお湯のままで維持するエネルギーはずっと少なくて済む。
試験の直前だけ勉強するのは、水をお湯から沸かすに等しい。毎日の一つ学ぶのは、お湯の温度を維持し続けることであり、時間的にも、精神的にもずっと楽である。
これを自分は勝手に「お湯を沸かす理論」と呼んでいる。

■毎日、ちょっとを繰り返す

なりたい自分になるのはたいへんだ。
字がうまくなりたい。
コンピュータに詳しくなりたい。
コミュニケーションがうまくなりたい。
体力をつけたい。
ダイエットをしたい。
全て思いはあっても、なかなか腰が上がらず、あるいは始めても続かず、何年も時間ばかりが経っていないだろうか。
「ああ、これがダメだなあ」、そして「こうなれたら良いなあ」が分かると、自分はまず何をしたら、そうなれるかを考える。
そして、その何をしたらを、毎日の少しづつのタスクに落とす。
前段の勉強と同じである。
確かに、山に入って集中トレーニングをする方法もある。
しかし、時間がかかっても良い、と腹に落ちているのが強みである。だから、焦って一気に負荷をかけ、ストレスを溜めることがない。
なあんだこんな程度、そう思われる位が丁度良い。しかし、一年後には確実に成長した自分がいる。
なあんだ、まどろっこしい、と馬鹿にして、何年も時間を無駄にするか、日々ちょっとずつを繰り返し、一年後に結果を出すか、どちからが良いかは自明である 。