今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

価格から価値へ

(写真:光の植栽)

■費用対効果は?

「何で負けたの?」
「価格が合わなくてさあ。」

せっかく苦労して試算した見積が、その瞬間サンクコスト化。
なら、最初から費用感とか聞いておけば、不必要な作業は避けられたんじゃないか、とか、提案変更する等打つ手はあったんじゃないか、とか。
それよりも、価格でしか選んで貰えなかった、その程度の提案だったのか。
愚痴と反省は尽きない。

高いかな?と思って提示すると、案の定、先方から厳しい一言。
「費用対効果は?それだけのお金をかける効果はあるの?」
そう。
かかる費用と、それによって得られる効果は、表裏一体なんだ。
効果が高ければ、少々高くても構わない。意味がなければ、びた一文払うのは御免。

例えば、北海道周遊、カニ食べ放題ツアーと聞けば、おそらく5万円でも出す人は多いだろう。
反対に、100円ショップのすぐ壊れると分かっているおもちゃは、108円でも出すのは嫌。ゴミを増やすだけである。

値段の高い低いより、価値を提案しなければダメなんだ。

■一本1000円の歯ブラシ

世の中には、一本1000円の歯ブラシがあるらしい。また、一本1万円の耳かきもあるそうだ。

そんな、歯ブラシも耳かきも、コンビニで買っても、100円から200円じゃん。
だれが、そんなたっかいもの買うのか?と思ったら、意外に人気商品で品薄らしい。
と言うか、職人さんが一品一品手作業でこさえているので、品薄以前に予約が半年先や一年先まで入っているのがホントのところ。

でも、何故、そんな高額品をワザワザ選んで買うのか?
購入者の声を読んで見ると、
「一度使うと手放せない」とか「使って良さを実感しました」とか「毎日使うものだから良いものを選びたい」とか。
確かに、毎日使うものだから、良さは日々実感できるし、それだけ歯のケアとか、耳の清潔とか、積み重ねた効果は大きいのは納得できる。
特に毎日使うものだから良いものを、と言うのは理が通っている。

価格ばかりにとらわれていたら、本当の価値を見失うし、人間らしい生活ができない。

■ブルーオーシャンは自分で作る

毎日使うもの、特に、毎日食べるもの。
「毎日食べるものに高いお金はかけられないよ〜。」
それが僕らの本音。
毎日使うものは安く、そうして浮いたお金でたまにスペシャルなお金の使い方をする。
それが僕らの価値観。
だから、タバコが高くなれば、涙を飲んで禁煙する人が続出した。
毎日のことにお金はかけられない。

でも、毎日のことだから、逆にお金をかけなさい、と言う人がいる。
特に、食事の大切さについては、何度も繰り返して教えて貰う。
なぜなら、身体は毎日の食事でできているのだから。
自分にとって一番大事なのは、何をおいても自分の身体である。暑いと言っては冷やし、寒いと言っては温める。痛ければ何をおいても労わり、ふんだんに与えて喜ばせる。どんな恋女房よりも大切にする。
その大事な身体を日々作っているのが食べ物だから、高くても自然素材の、抗酸化力が高いものを選びましょうと勧められる。
ところが、毎日の食事をなるべく安く、ファーストフードやコンビニで済ませようとする気持ち強い。
これは、自分の身体と、毎日の食事の価値が結びいていないから。
つまるところ、価値観以前に、知識と意識の問題。
かくて、日本は医療の進歩に反比例して、ガン患者が増え続ける「ガン大国」と言われる。

このように考えると、価値と、価格は別次元の話であると分かる。
価値のないものを誇大に宣伝することはあってはならないが、価値にフォーカスすれば、価格競争から抜け出せる。
かくて、いつでもブルーオーシャンは広がる。
価値を知り、価値を提案できる人間になりたい。