今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

早くて一人前、優しくて一流

(写真:散歩の楽しみ その1)

《一流ガンマン》

ガンマン、それは銃を腰に下げている人のことではありません。
「ガン」は、ガントリークレーンのことです。

港に行くと、たくさんコンテナが積み上げてあります。そのコンテナを海外に輸出する時に、釣り上げて船に乗せる巨大クレーンがガントリークレーンです。
ガントリークレーンを操作する、いわゆるガンマンは、港湾作業者の憧れの職業です。
そのガンマンがテレビで紹介されていました。

その人は、ガンマン仲間でも、腕がいいことで通っています。
まず、ガントリークレーンを操作して、コンテナを船に積む作業が人より早く、タイトなスケジュールにも対応することができます。
そして、コンテナを降ろす時も、下の作業員が衝撃を感じないように、ゆっくり優しく降ろす技術を身につけています。

そのガンマン曰く「早くて一人前、優しくて一流」

《早くて一人前》

仕事には期限があります。
特に、過密な現代では、何か事を進める時には、お互いの都合を縫ってギリギリの調整を行います。
そこで、自分が期限を守れなかったら、その影響は自分や、次の工程のみならず、ずっと後の工程まで影響を及ぼすでしょう。

そのため、期限通りに仕事を仕上げることは厳守事項になります。
しかし、割り込みのスケジュールや、突発的なトラブルに見舞われて、期限を守ることが難しいケースが出てきます。
そんな時に、人に迷惑をかけないようにするにはどうするか?
突貫工事で、仕事の質を落とす訳には行かないので、やはり前倒しで工程を進める必要があります。
10言われたら、8くらいの早さで仕上げてこそ、一人前に仕事に責任を持っていると言えそうです。

また、私たちは自分に与えられた時間内での生産性に責任があります。
そして、会社が期待している生産性を把握して、その期待値に応えているか意識をしなければなりません。
仕事の早さとは、自分の生産性に対する意識が強ければ、自然と身につくものだと思います。

《優しくて一流》

作業を一定の時間内にこなせるようになって、始めて一人前です。
しかし、せっかくなら、そこから抜きん出て一流と呼ばれたいと誰でも願います。

では、一流であるためには、何を満たせば良いのでしょうか。
それが、「優しくて一流」の言葉です。

よくテレビで、「一流芸能人」とか言っていますが、あれは私の嫌いな言葉の一つです。
一流と言うのは、周りが決めることであって、自ら口にして人に押し付けるものではないのです。

「あの人なら安心」
「あの人なら間違いない」
そんな周りの評価が、彼の一流と言う評価を作るので、あくまでお客様が基準です。

目の前の作業をこなすことばりに目がいって、お客様に目がいっていない。それは、特に忙しい時や、上手くいっている時に、気をつけていないと陥りがちです。
知り合いの店主と話していた時、昔と比べると客足は落ちたけど、まだなんとか採算ギリギリだから良い、と言っていました。
でも、少ないお客様でも、選んで足を運んで貰えることは、非常に有難いことです。まず、そんなお客さんに向き合うことが大切であって、自分のことばかりでは、今後も変わることはできないでしょう。

お客様との縁を大切にして、どうしたら、その恩に報いることができるか、それが私たちが努力をするモチベーションです。

一流ガンマンは、作業員を気遣う中で、「優しくて一流」と技を磨きましたが、私たちは、お客様との縁との中で、顧客の為に頑張るままが、一流への道であると心に留めたいと思います。