今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

こだわるならNo.ワン

(写真:アフリカン・エレファン)

《何故、二位じゃダメなんですか?》

前の政権政党が、国の歳出を減らすことを公約に掲げ、その実現のために「事業仕分」に取り組んだことがあります。
国がその効果をよく考えず、言われるままに予算を付けていったものだから、彼方此方で重複している事業や、効果が疑問視される事業が乱立し、国の歳出を増やす原因となっています。だから、要るものだけに絞り込めば、かなり予算の削減になるだろうと言うのが「事業仕分」の考え方です。

その発想や良し、また国民も常々疑問に感じていたことなので、その成果に大いに期待しました。しかし結局仕分けられた事業費はあまり多くなく、膨れ上がる歳出に対して、まさに「焼け石に水」の感がありました。
これでは、「議員が前に立って、マスコミまで呼んで大騒ぎしたことがかえって裏目」、そう感じた与党議員もいたことでしょう。

その中で、語り草になっているのは、当時世界最速だった日本のスーパーコンピューター「京」の予算に関する攻防です。
スーパーコンピューターは、その維持にも、機能向上にも多額のお金がかかります。
「京」に、どうしてこんなに多額の予算が必要なのか?の問いに、研究者たちは、「世界最速を維持するためにどうしても必要なのです。」と説明しました。
その時の、女性大臣の一言が今でも時々引用されています。
「なぜ、一位でなくてはならないのですか?なぜ、二位じゃダメなんですか?」

《なぜ、ナンバーワンにこだわるか》

これには、世界ナンバーワンを絶対命題と信じていた研究者たちは虚を突かれ、言葉を失ってしまいました。

対して、私たちもよく上の人から「ナンバーワンになれ」とハッパをかけられ、その理由もまた明確に示されています。
曰く、
「日本一の山は何処か?」
「富士山です。」
「では、日本二位の山は?」
「・・・」
あるいは、
「日本一の湖は何処か?」
「琵琶湖です。」
「では、日本二位の湖は?」
「・・・」

これは、会社や製品も同じで、日本一なら記憶に残りますが、二位以降は全く意識の外です。おそらく、世間はナンバーワン以外には興味が湧かないのでしょうね。

《面子と戦略》

そのナンバーワンと言う評価は、私たちの記憶に深く残り、実際に必要になった時に、選択肢のまずトップに上がってきます。
「お菓子買って来ようか。」
「このへん、セブンイレブン、どこにあった?」
コンビニなら、他にもあるのに、殆どセブンイレブンがコンビニと同義語に使われます。これは、セブンイレブンが業界ナンバーワンゆえです。

対して、「なぜ二位じゃダメなんですか?」と言う問いは、「ナンバーワンになりたいのは、男特有の意地や、面子に過ぎない」と言う女性特有の冷ややかな視点が入っている気がします。
しかし、スーパーコンピューターが世界最速であることは、日本のコンピューター技術が世界一優秀であることを意味します。
さらに、世界一のスーパーコンピューターを持っている国と言う評価は、その他の技術産業にも多大な好評価もたらすのです。

同じようにナンバーワンを持っている企業、それはナンバーワン技術の企業とみなされます。例え、他の製品がナンバーツー、ナンバースリーであったとしてもです。

どうせナンバーワンにこだわるならば、そこまでの戦略を見据えて貰いたいものです。そうすれば、この国の施策もかなり変わってくると思うのですがいかがでしょうか。