今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

三上=馬上、枕上、厠上


(写真:夜桜三昧 その1)

今は昔のように、作業=仕事という時代ではありません。

例えば、街頭のチラシ配りのアルバイトにしても、バサッとチラシの束を貰い、この束を無くしたら5000円ね、と言う形態が普通でしょう。
しかし、このエコの時代、もらってすぐに捨てるだけのチラシを受け取るのは気が引けます。また、捨てようにも、最近は道端にゴミ箱などありはしません。だから、以前に比べチラシを受け取る人は格段に少なくなっていると思われます。
また一時間配っても、50枚しか受け取ってもらえず、もうチラシ配りのバイトなんか懲り懲り、と思っているバイト君も多いのではないでしょうか。

お店にしても、クーポンやSNSでの口コミの方が効果が高いので、チラシを配るのは、開店時に店の名前を覚えて貰う時くらいではないかと思われます。
また、店員を使ってチラシ配りをする店も多く、街頭チラシ斡旋の会社は激減する依頼にまさに青息吐息といったところではないでしょうか。

すると、街頭チラシの斡旋の会社も生き残りの知恵をださなくてはなりません。今まで、どこの場所で何1000枚を配ってくれ、と言う作業をこなしていれば良かったのが、チラシを配ることによってどんな効果があるのかを提案しなくてはなりません。それには店は何を伝えたいのか、効果的に伝えるにはどんなチラシを作るのか、そして何処で、どんな年代に、どんな人に配るのかまでのプランニングが必要になります。
つまり、仕事=作業、という時代から、仕事=作業+付加価値→効果で語られる時代になったということです。

私たちIT業界も、前はお客様の言われる通りのものを作って納めるのが仕事でした。故に、お客様が言われることを寸分狂いもなく書き起こす要件定義という工程が一番大切だったのです。
しかし、最近はお客様の期待は、自分たちが言うものを作るだけでなく、「もっとこうしたら、これだけ売り上げが上がりますよ。これだけ、経費が削減できますよ」と、どれだけ私たちが付加価値を追加できるかに移ってきているのです。
つまり、お客様は、より効果の高い提案ができる業者と付き合いたがっているわけです。

しかし、それはコンサルタントの仕事ではないのか?
確かに、私たちの仕事を突き詰めるとコンサルタントになります。
ならば、提案スキルがないものが、どうコンサル業務をこなすのだ?と突っ込まれそうです。
ですが物流の世界でも、荷主さんが求めるのは提案力ですし、実際提案を武器にしている会社は伸びています。
そして、そんな会社は事例の蓄積が凄いのです。しかも、いつも何かないかと嗅覚を研ぎ澄ませています。

事務所にいる間はONで、一歩事務所を出たらOFFと切り分けられるのは、作業=仕事の時代に限るでしょう。
作業に付加価値が求められたり、提案が期待されるこの時代では、そのようにONとOFFを切り分けることは困難です。

身体はテレビを見たり、ボーッとしていても、常に何かないか、何とかならないかと頭は動き続ける、そんな、人にこそハッと答えが閃く瞬間があります。
これを昔の人は「三上」と言いました。すなわち、馬上、枕上、厠上です。
何か解決したいと、思い続けていた人が、馬に揺られて移動中に突如解決策を思いつくことを「馬上」と言います。今日なら、電車で移動中か、車の運転中に当たるでしょうか。
夜や明け方、夢うつつでハッとアイディアが閃くことがあります。これが「枕上」です。だから、枕元にメモを置いている人もいますね。
そして、トイレに入っているときに、天啓が降りてくるのが「厠上」。私も、昔ロジックに行き詰まるとトイレに行きました。用足しをしていると不思議に解決策を思いつくんですよね。

ならば、誰でもドライブに出掛けたり、寝てさえいればアイディアを思いつくかと言えば、そうではありません。
ずっと、どうしたらと思い続けている状態で、職場を離れれば身体は活動を止めます。すると、頭だけはそのことから離れ切れず、いわばアイドリング状態になります。この時がアイディアが出やすい状態なのだそうです。
つまり、本当の仕事はONとOFFで切り分けられないものであり、いつも、そのこと一つに思いをかけていることが必要だということです。

ちなみに、チラシ配りの効果的なやり方ですが、チラシにIDを振って、配る人とチラシが紐つくようにしておきます。そして、チラシを持って来店する人があるたびに配った人にボーナスを渡す仕組みです。すると持ち出しはありますが、チラシを配る人も必死で工夫するので、チラシ配りの効果が何倍にも高まります。
如何でしょうか。