今日学んだこと

分かっていることは書かない。分かっていないから書いて学ぶ。だから「今日学んだこと」なのです。

クール・イズ・ファースト

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(写真:遠い夕やみ)

Facebookを見ていたら、ゆっくりサメが泳いでくる映像が流れ始めました。獲物を求めて、悠然と。

しかし、すぐに違和感を覚えました。
泳いでいる場所がおかしいのです。
サメが泳いでいる背景には、リビングのソファや机、さらにキッチンが映っていました。変わった水槽だなあ、と眺めていると、今度は屋外を泳ぐ映像。

なんと、サメは空中を泳いでいたのです。
そして、分かりました。
正体は、ヘリウムガスを詰めた風船に、リアルなサメをプリントしたおもちゃだったのです。ラジコンで風船のサメの尾びれを操作して、向きを変えて空中遊泳させる商品でした。
『エアー・スイマー』と言います。
すぐにアマゾンで調べたら3,800円くらいで買えることが分かりました。

そこで、さっそく側にいた子供に聞きました。
「要る?」
「要らない。」
子供には受けが悪かったようです。
確かに、ヘリウムが抜ける度に補充するのは面倒臭そうですし、屋外では風に飛ばされて追いかける羽目になりそうです。
一度ヘリウムが抜けたら飽きて、部屋の隅にうっちゃっておかれるのが関の山でしょう。
でも、その場で子供が「欲しい」と言ったら、迷わず『購入』をクリックしていたと思います。

その理由は何か?
それは『クール(かっこいい)ことができる』から。家の中を悠然と泳いでくるサメを見て、皆んながビックリするところって見たくありませんか?

私たちは、「どうしたらお客さんに自社の商品を買ってもらえるか」に頭を悩ませます。
企画の始まりは、大抵「俺は、こういうのが欲しいんだよね〜」と言うお客さんの一言。
需要には二通りあって、今現に必要だと言うニーズ、そしてあったら良いなと言うウォンツ。
ニーズの対象は、今既に市場に流通しているので、余程アドバンテージが出せなければ、取扱っても売れません。
ならばと、市場に出回っていないもので、皆んなが欲しがりそうなものを鵜の目鷹の目で探すのです。
世の中には、その手のサクセスストーリーが溢れでいるので、なおさらそうなります。

だから、一人のお客さんの言葉をあかりに商品を企画します。もちろん市場はあるか、収益が見込めるかも慎重に検討します。
ですが、なかなか今の厳しい市場に振り向いてもらうのはたいへんです。
その一つの要因は、『クールなことができる』と言う視点を欠いているからです。
なぜなら『エアー・スイマー』を見た自分も含めた多くの消費者が、実際役に立つか、否か以前に心を掴まれて、『購入』を押そうとした、あるいは押したのですから。

『クールなことができる』は、何より人間の購買意欲を刺激します。
もちろん、見た目が良くて役に立たないものを作るのは主義に反します。
でも、『クール・イズ・ファースト』。
是非とも、今後企画には盛り込みたい大切な視点です。