今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

山あり、谷あり

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(写真:品川)

私のブログでのハンドルネームは、「Fair Winder」。
本当は、「Fair Wind」が良かったのですが、先客がいて取得できませんでした。仕方なく、最後に「er」を追加した次第。

意味は、「順風満帆」。
大海原で帆に一杯風を受けて進むイメージです。これは、ある有名な仏教の言葉の英訳でもあります。

『至徳の風静に
衆禍の波転ず』(教行信証

その『至徳の風』の部分が「Fair Wind」と英訳されていて、真っ青な大海原に帆が翻るイメージに、『これだ!』と思いました。

順風満帆、家内安全、無病息災、平穏無事、私たちは誰でもこれを願います。
大きなことは望まないけれど、1日1日が無事に過ぎてゆく。「今日も1日おかげさまでした。」
その間に、幾つかの嬉しいことがあり、出会いがあり、別れがある。そうして、平穏に一生を送れたら良い。
皆んなが願っていることと言えば、このこと一つでしょう。

確かに、こんな順風満帆で一生を送れたら良いですが、現実はそうはなっていません。
「天変地異」が死語になるくらい、このところの地震災害、異常気象による台風、洪水、土砂災害が頻発しています。
報道で「東北の人は気の毒に。それに比べて私は山側だから安心だわ。」と安堵するのも束の間、続く豪雨で裏の山が崩れて、あっという間に土砂に家ごと流される。

今日までの順風満帆の人生が、ちょっとした気の緩みで交通事故を起こせば、苦しみ悩みの人生に暗転する。
会社員人生も、周りの人に引き立てられて出世街道を進んでいたはずが、気がつけば周りの人が入れ替って予定のルートから外れていく。

順風満帆=順境=至徳の風、の時もあれば、逆境=衆禍の波に翻弄されることもあります。
まさに、山あり谷ありの人生です。
私たちは海ならば、波が穏やかで良い風が吹いている状態をひたすらに願います。
神仏に祈る、八卦見、占い、風水パワーストーンにパワースポットは、みんなこの類いです。
しかし、皆んな頑張ってこれらにお金も時間も使っている割には、「四方八方眺むれどただ愁嘆の声のみぞ聞く」の現実は少しも変わりません。

ならば、ひたすら波の穏やかな状態を願うより、どんな荒波に揉まれても、むしろそれを醍醐味と感じられるようになれたら良いですね。
言わば、サーファーが大きな波が来れば来るほど、楽しみの大きくなるようなものです。

衆禍(次から次と襲う苦しみ悩み)の波が転ず(人生の醍醐味と変わる)、そんな世界です。
なかなか、そんな心境になることは難しいのですが、ひたすら苦しみから逃れることばかり願うより、むしろ人生を充実させるために艱難辛苦も厭わない、そんな生き方こそ理想です。