今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

好きな人たち

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(写真:炙り鯖)

他の人はあまり好まないかも知れませんが、私にとっては「好き」なタイプの人がいます。
いえ、色っぽい話ではありません。

それは、たまにお客さんから無茶な要望を引き受けてくる営業マン。
過去経験のない技術とか、どう考えても無理な機能であったり、あるいはあり得ない金額や納期の仕事など。

普通、それを聞いたら、どの技術者も大ブーイングでしょう。
一応、私もそのような態度は取りました。それは、本当に手に負えない場合に逃げ場がなくなるからです。
「えっ、技術の鈴木がやれるっていいましたよ」
「本当か、鈴木くん」
「それは・・・やれると思ったんですけど・・・。相済みません。」
と言う会話をする羽目になったら、みっともないですから。

「えっ、またですか?ですから、ちゃんと事前確認をしてくださいって言っているじゃないですか!約束しちゃった!!なんとか、ならないかって?そりゃ、お客さんの手前もあるし、なんとか考えてみますが・・・。でも最後は、ケツを持ってくれるんでしょうね!!!」
と、一応予防線を貼っておきます。
しかし、こちらだって、本心は、ウズウズ、ワクワクしているのです。
やったことのない技術なら、新しいノウハウを獲得するチャンスです。
どう考えても無理な機能なら、それが実現できれば凄いですよ。それに論理的に考えて、無理なことは無理と説明すれば良く、その代替案を考えて提案するのもなかなかに楽しい作業です。
金額や納期が無理でも、その中で収まるようにいろんな技術を駆使して、なんとか辻褄を合わせます。それが実際無理でも、そこは営業さんがケツを持ってくれます。

つまりは、一言で言ってしまえば、自分自身リスクを負わずに、冒険ができるのですから、実に有り難い相手です。しかも、上手くいけば感謝もされ、自分の株も上げられるのですから、こんな話に乗らない手はないでしょう。

私は、このタイプの営業マンに過去3人遭遇しました。
二人は同じ会社の人、もう一人はずっと大きな会社の人。
そして、共通していたのは、かなりやり手だったこと。もう一つは、時としてやり過ぎるので、会社からは困ったちゃん扱いされていたこと。
しかし、上記の理由で私は大好きでした。

「優秀なものほど間違いをおかす、新しいものに手をつけたがる」と言われます。
かなわん目にも何度か会わされましたが、基本的に優秀な人だったと思います。
そして、商談先でお客さんにとって価値の有る提案ができそうだと、嬉しくてそれを言わすにおれないのです。そして、実際言ってくるのです。
それは、会社にとって間違いかもしれませんが、私は結構その人達のやってくることを楽しんでいました。
また、実際優秀で、一番年若い人は、今は大手メーカーに転職して、そこの売れ筋商品を先頭たって拡販しています。

ある意味おっちょこちょいな秀才たち、しかし、新しい世界を見せてくれた恩人でもある。
また、そんな人と巡りあいたいと願っています。