今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

中途半端な成功は、失敗よりも害がある

(写真:グランフロント大阪)
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「中途半端な成功は、失敗より害がある」
これもドラッカー先生の言葉です。

最近、ネットで「起業する人がしてはいけない間違い」という記事を見つけました。これはかなり毒のある内容なので紹介は控えますが、うち一つ気になる言葉がありました。

曰く「収入目標を早く決めてはならない」

起業をする人にとって、「俺は1000万は持って帰れるようになりたい」とか、「2000万は稼ぎたい」というモチベーションはごく当たり前のことなので、正直驚きました。
続けてその理由が書かれていました。

「稼げる人になることよりも、稼ぎ続ける人になることが大切である」

記事の筆者は起業を志して多くの人とつきあうようになりました。そして、その中には稼いでいる人も多くいました。
ところが、しばらくつきあううち稼げる人が稼げない人になっていったのです。
それで、「稼げる」ことと「稼ぎ続ける」ことは全く別であることに気がついたと言います。

例えば、月100万を稼げるビジネスをネットで検索すればおそらく何件かはヒットするでしょう。しかし、今月100万の収入があったとしても、これからも100万稼ぎ続けられるかは分かりません。
それなのに、たまたま流れに乗って100万を稼げた時に「これが俺の実力だ」と皆んな勘違いすると言います。そして、それを当てにして生活を変えてしまうものだから、実際稼げなくなった時に悲惨なことになります。

必要なのは稼ぐ力ではなく、稼ぎ続けられる力、仕組みです。それをおろそかにして、実際入ってくるキャッシュばかりに目がいってしまうので、「収入目標は早く立ててはいけない」と言われるのです。

たとえばラーメン店で考えると、新規開店時にチラシをたくさん配って、割引券までつけて、集客をすることがあります。
すると、もの珍しさもあって、たくさんお客さんが集まります。
しかし、それは開店時だから起きた現象で、その時上がった売上がずっと継続できるわけではありません。

極端な例ですが、これはラーメン屋さんにとって、一時の特別な状況が生み出した「中途半端な成功」とは言えないでしょうか。
やがて1週間も経ち客足が途絶えた時、店主は「前はチラシで集客できたのだから、チラシ広告を継続しよう」と考える知れません。しかし、ご存知のように見慣れてしまったチラシはゴミでしかありません。
もしまた来店しようと言う気持ちが起きるとしたら、「味が気に入ったから」「値段の割にボリュームが多かったから」という店自身の価値によるのです。

つまり、単発的なプロモーションに頼らず、地道にラーメンの味を研究し商品メニューを工夫することが、時間がかかるように見えて、お客様を集めるのにもっとも近道です。
そうして、お客様が集まれば、それは店主にとって「中途半端な成功」ではなく「真の成功」なのです。
あるいは客足が途絶えた時に、「失敗」を素直に認めて店の価値を上げることに努めたならば失敗が成功へとつながります。

「中途半端な成功は、失敗より害がある」は、真実味のある言葉です。