今日学んだこと

生きることは学ぶこと。オレの雑食日記帳。

営利と非営利

(写真:深まりゆく秋 その2)
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かつて友人が、会社の「ノルマ、ノルマ」にうんざりして、「金、金、金を離れて人の役に立つ仕事ができないかな」と言っていました。
おそらく、NPO(特定非営利活動法人)で働きたいと思っていたのでしょう。
しかし、人間の活動は常に経済とは不可分です。人の為に働ければ無給でも構わないのかと言えば、そういう訳にも行きません。

一般企業では収益が大切であり、同じく非営利団体にしても活動費の獲得が大切です。その為「NPOといえども、どう活動費を捻出するかは頭の痛い問題」と、北海道で非営利団体の代表をしていた人から聞きました。
例えば、ユニセフも営利団体ではありません。支援や募金を受けて、世界の子供を支援する国連の団体です。
しかし募金をすると、毎月立派なパンフレットが送られてきます。また、テレビCMも頻繁に見かけます。いくらユニセフの頼みでもテレビ局がただでCMを放映してくれるはずがなく、それなりの経費はかかっているはずです。
そうすると、募金したお金の何割が職員の給与で、何割が広告宣伝費で、あと残りの何割が実際の支援活動費なんだろう、と下世話なことを考えてしまいます。

しかし広報活動は、ユニセフに取って資金を獲得して活動を維持し、さらに活動を広げる為に必要なものです。
それを生臭いと言う人もいるかも知れませんが、モノづくりをする企業でも「良いものさえつくれば、顧客はついてくる」と広告宣伝を怠ると商売は左前になります。
つまるところ、営利も非営利も、経済の問題からは離れては存在しません。むしろ、営利、非営利は違うようでいて、実は似て非なるものと言うのが私の考えです。

また、営利企業も、多分に社会貢献の要素があります。
営利企業は、収益を上げ社員全員が生かすのが最低条件です。でも収益を上げるには、社会から必要とされなければなりません。社会から必要とされるとは、「この会社がある世界と、ない世界では、絶対この会社がある世界の方が良い」と言って貰えることです。
つまり、営利企業でも、社会貢献が根底になければ存在できないのです。

「イノベーションを起こす動機は?」と言う問いかけがあります。
お金もちになりたいから?ノー
有名になりたいから?ノー
社長になりたいから?ノー
イノベーションを起こす動機は、たった一つ、
『世界を変えたいから』です。
非営利企業で頑張るみなさんの志は心から尊敬します。しかし、そこまでの志を持てない私でも社員貢献への思いは同じです。
あくまでビジネスで貢献したい、それが私の思うことです。